2019年11月20日 (水)

いよいよ雪山シーズン!アイゼンの選び方

こんにちは。好日山荘・池袋西口店です。

 

最近、雪山用登山靴やアイゼン・ピッケルをお求めのお客様が増えてきました。

いよいよ雪山シーズン突入ですね!

この機会に、雪山ギア一式を揃える方も多いのではないでしょうか!?

 

そんなわけで、本日は雪山の基本として、

『アイゼンの選び方』を分かり易くご説明したいと思います!

 

①チェーンアイゼン  価格帯:約¥6,000~8,000

適合する靴:ほとんど全ての靴

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爪が短いので引っ掛ける心配が少なく、歩き易いです。

ただ、このアイゼンが一番適しているのは「凍った林道・登山道」のような、砂利と氷がミックスしている状況で、くるぶし以上の積雪が長時間見込まれる登山なら、後述する『軽アイゼン』のほうがよいです。

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裏面です。例えば丹沢や奥多摩の12~1月上旬や、八ヶ岳のアプローチ(美濃戸から赤岳鉱泉まで、など)に最も適しています。

②軽アイゼン 価格帯:約¥6,000~¥8,000

適合する靴:人力でわずかにしなる程度の固さを持ったハイカットの登山靴

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標高1500m~2000m程度の、それほど傾斜のキツくない山で、積雪が締まっている場合に最適です。

丹沢や奥多摩、入笠山・赤城山・北八ヶ岳などなど、入山数が多くトレース(踏み跡)が付いていてる状況に特にオススメです。

逆に、トレースがなく積雪直後などラッセルが必要な場合は威力が半減しますので、その場合は『ワカン』と併用すると良いです。

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裏面です。6本の爪がしっかりグリップを発揮するので4本爪より安定感は抜群です。

夏の白馬大雪渓などにもこれがオススメです。

③10~12本爪アイゼン(セミワンタッチ~ワンタッチ式) 価格帯:約¥20,000前後

適合する靴:人力で曲がることのない非常に固いソールで、セミワンタッチなら前コバ、ワンタッチなら前後コバがある登山靴

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本格アイゼンというと、まずこれです。

コバと呼ばれる溝を備えた登山靴である必要がありますが、フィット感はバツグンです。また、爪の本数が多いためグリップ力も強いです。

標高2500m超の高山、南八ヶ岳(天狗岳~赤岳など)、南北アルプスや谷川岳など、ピッケルを必要とする雪山登山にはこのタイプのアイゼンが必携となります。

また、このタイプのアイゼンをつけるならば、断熱性に優れた厳冬期用の登山靴をオススメします。

前コバしかないものは厳冬期仕様でないものも多いので、-5℃を下回るような状況ならば、是非とも厳冬期用の登山靴をご購入いただきたいです。

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裏面。

なお、コバの無い靴には紐締め式の10~12本爪アイゼンもあります。

こちらはフィット感がやや劣り、またコバが無い靴は厳冬期仕様でないものがほとんどなので、上記の本格的雪山には不向きとなります。傾斜が緩い山で、気温が-5℃を下回らない状況なら使ってもよいでしょう。

④縦爪12~14本爪アイゼン 価格帯:約¥22,000~¥26,000

適合する靴:前後コバあり 厳冬期仕様登山靴

Dscf1236 こちらは前2本の爪が縦になっているものです。

前爪の強度・安定感が高く、この爪を利用して岩に登る・引っ掛ける、または硬く凍った氷に蹴り込む、などの動作に特に向きます。赤岳主稜のような岩と氷のミックスしたバリエーションルートや、アイスクライミングに適しています。

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裏面。

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この前爪は交換可能なモデルもあります。

また、付属パーツを使って1本にアレンジすることのできるモデルもあります。

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こちらは初めから前爪が1本のアイスクライミング専用モデルです。

1本爪のほうがアイスには蹴り込みやすいのです。

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いかがでしたか?

アイゼンはお客様の目的と、お客様のお持ちの靴との相性によって選ぶべき品物が変わります。

是非、当店スタッフまでお気軽にお問合せください!