2021年1月25日 (月)

登山靴の選び方②~フィッティング編~

さて、前回と言っても結構月日が経ってしまいましたが(汗)、登山靴を大きく4つに分けて解説しました。⇒【安全な山歩きのための登山靴の選び方】
 

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行く山によって履くべき登山靴は変わってきます。装備不十分であると疲労しやすく遭難や滑落のリスクも高くなります。最後は自分の足に合う靴が選べるかどうか、ちゃんと靴を履けているかで靴の性能を最大限に引き出せるかが変わります。フィッティング(フィット感)はとても大切なので1足だけでなく色々なモデルを試着して比較していただくと良いと思います。
                                               

サイズ(長さ)

足の実寸から1〜1.5cm大きいサイズが適正サイズです。女性だと0.5〜1cm大きいサイズで大丈夫な場合もあります。
                                               

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好日山荘では写真のような測定器(ゲージ)を利用してサイズを確認させていただいています。実際の自分の足の大きさを知っている方はかなり少ないです。靴サイズはメーカーによって様々なので〇〇cmに拘り過ぎないこと。特に海外メーカーは日本サイズで作っていないので換算表はおおよそです。履いた感覚を大切にしてもらうと良いです。
                                               

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長さ確認の際におおよその足幅をチェックさせていただきます。長さの数値で横の線を見ます。線から足幅が大きくはみ出ていると幅広く、内側だと幅狭になります。さらに甲周りのボリュームや指先の形状を確認させていただきます。 測定した足型を元にフィットしそうな靴をお持ちしています。
                                                

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簡易的にサイズ感を確認するには、靴からインソールを出して足を乗せた時や

                                              

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靴に足を入れてつま先を靴にくっつけた時にかかとに人差し指1本くらい(約1cm)の余裕があるかで確認できます。これ以上のスペースは必要ありません。
                                               
参考までに、スタッフ クサカベ は足の大きさは26.0cm(左足が大きい)で登山靴の場合は中厚手のソックスを履いてスポルティバはEU43(27.3cm)、inov8はUK8.5(約27.5cm)、salomonは27.0cmを履きます。靴下は24.0〜26.0などの多くのブランドのMサイズを着用します。トレランシューズで薄手のソックスの場合は27.0cm相当を履くことが多いです。
 

木型

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メーカーによって木型が変わるのではなく、靴によって木型は変わるので同じメーカーの靴でも合わないものは出てきます。幅が狭いからと言ってサイズアップするのはあまりおすすめできません。つまずきやすくなったり、かかとが浮きやすくなったり、指先で力を入れにくくなります。幅が狭い場合は違う木型の靴にするほかありません。足幅以外にも甲周り、踵周り、足首周りのフィット感が靴によって違うので店内で歩いてチェックしましょう。
                                              

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日本ではよく「D、E、EE(2E)、EEE(3E)」などアルファベットでJIS(日本工業規格)表記されることがあります。これは足幅ではなく、長さに対しての足囲なので足幅とは若干異なります。
                                               

フィット感の確認

足指は少し動かせ、かかとの浮きがないか、横や縦にズレないかなど簡易的な登山道で試していただきます。斜面を歩くときは平地を歩くより歩幅を狭め、足裏全体を同時に着地させるように歩きます。
                                              

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登りで踵が浮かないか
 

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下りで前にずれてこないか

                                              

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横向きで負荷をかけたときに横ずれしないか
   
登山のレベルが上がっていくとよりフィット感は大切になります。ただこの「フィット感」というのは言葉で表現するのがなかなか難しく、緩い・狭いの好みもありますし、人によってその感覚が違うので接客させていただいていても特に難しく感じる部分です。面で当たっていると良いと思いますが、点で当たっているのは痛みになりやすいです。ぴったりフィットした靴は重量を軽く感じられ、歩きやすいです。
                                              

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フィット感は靴紐の締め具合も影響するので、スタッフが紐を締めた時のように足にフィットするよう足先〜足首周りまでしっかり紐を締めることが大切です。他の靴を履くスポーツと同様に登山もスポーツです。緩い靴でプレイしませんよね?そして登りも下りも紐の締め方は同じです。⇒ブログ【登山靴の紐の締め方】
 
足のむくみもなくはないですが、それよりも足裏が疲労することによって土踏まずアーチが落ちて足幅が広がることの方が影響しやすいです。むくむからと言って横幅に余裕がありすぎるのは良くありません。
                                               

靴下(ソックス)

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靴下はとても大切です。無雪期の登山では中厚手のクッションのあるものを1枚で履くことが多いです。どうしてもゴアテックスなど防水透湿性素材が入っていて蒸れやすいので吸湿性と速乾性のあるウールやメリノウールが混紡されている登山用靴下がおすすめです。靴下の厚みで靴のサイズやフィット感は変わります。ダーンタフやスマートウール、ファイントラックなど他にも色々ご用意しています。
                                               

インソール(中敷き)

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別売りのインソールに入れ替えることにより疲れにくくしたり、体幹が安定したりと足をサポートすることができます。フィット感が向上することもあります。当店ではSuperfeetをおすすめしています。⇒ブログ【SUPERfeetインソールで快適な山歩きを♪】

                                               

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靴売場に靴の種類がいっぱいあったとしてもその中から自分の足に合う靴はそう多くはありません。
 
最後は実際に山で履いてみないとわからないこともなくはないではないですが、試着の際に登山を想定して色々な角度で足を置いたり、負荷をかけたりしっかり試し履きしてもらうほかありません。見た目も大事な部分ではありますが、見た目だけで探すと足にフィットする靴が見つかるのは遠回りになってしまうかも…ご不明点はスタッフまで!
 

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045-317-1049

Staff / クサカベ

                                              

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