2017年11月29日 (水)

雪山用ショベルについて

個人的にショベルは雪山登山のマストアイテムだと考えています。

雪崩の弱層テストで使ったり、アバランチレスキューで使ったり、ソリを作ったり、ブロックを切り出したり、雪洞を掘ったり、アンカーにしたりと、幅広い使い方ができます。

そしてこれらのほとんどはショベルが無いとできません。

様々なメーカーから様々な種類のものが出ていますが、どのように選ぶべきか、悩みますね~。

とりあえず大まかにバックカントリー(BC)一般向け、BCエキスパート向け、一般雪山/BCツアー向けに分けてみました。

いずれも「向け」なので、もちろんどの用途にも使えますが、やはり優劣はあります。

―――BC一般向け―――

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・ブレードの四方が25~30cm

・ブレードの面が平たい

・テレスコーピング(伸縮)タイプ

おそらく最も使用人口の多いアクティビティですね。30cm四方のピットを掘り、コンプレッションテストをするのに適したモデルが良いでしょう。また、伸縮性のあるモデルを選ぶと作業効率が上がります。平たいブレードはブロックの切り出しにも有利です。万が一、雪崩に遭遇したときにも迅速、且つ正確に救出できるものを選びましょう。

―――BCエキスパート向け―――

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上記BC一般向けモデルに加え、

・ホー(鍬)モードになるタイプ

・手に力が入る形状のグリップ

・比較的大型

・高強度

これらのモデルはアバランチレスキューの分野で活動するプロフェッショナルに使用されているモデル。スノーソーが内蔵されていたり、ホー(鍬)モードになったり、より本格的なテストやグループでのアバランチレスキューなどに役立ちます。

またテント泊やイグルー・雪洞作成時には、ブロックを切り出したり、内部から出た雪塊を外へ排出したりするので、パーティに一人くらいはを持っておくと非常に楽です。

ただし、他のモデルに比べると若干重くなります。

―――一般雪山/ツアー向け――――

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・軽量、コンパクト

・ブレードも小型

・コストパフォーマンスが良い

休憩時のテーブル作成や、もしものためなどに。軽いタイプがオススメです。ブレードが湾曲していて、雪をすくいやすいのも特徴。

ただし、軽いモデルは硬い雪には対応していませんので、春先の締まった雪やデブリの掘削などには不向きです。

また、BCのガイドツアーなどに参加される方にも初めのうちは良いでしょう。

スタックした時など用に車に積んでおくのもアリです。

以上、簡単ではあり、私見も含まれておりますが、まとめてみました。

それでも各モデル細かい特徴があり、なかなか選ぶのが大変かと思います。一番は、やはり使われている方に聞くのがベストです。

当店スタッフは雪山大好き人間が多いですので、是非ご相談ください。

松本パルコ店 林

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