2021年1月 4日 (月)

ピッケルの長さの事・・・

冬山装備の代表格といえば・・・



ピッケル!!



そんなピッケルですがお客様から頂くご質問で一番多いのが、



長さ!!



についてです。そこで今日は掻い摘んでピッケルの長さ選びについてご案内します。

ピッケルの最大の用途は滑落時のブレーキです。硬く締まった雪原の斜面ではピッケルなしでは滑落を止めるすべはありません。他には、防風姿勢(突風が吹いた際にとる姿勢)の時に支点として、ロープを使った登攀時の支点として、歩行時の体勢の安定のため等々、ピッケルの用途は多岐に渡ります。





杖のようにピッケルを使うとイメージしがちですがその役割はストックの方が向いています。





ピッケルの役割は滑落時のブレーキというのが最も大事なのです。





いきなりですが…ピッケルの長さ選びに答えはありません!!



というのも、ピッケルの長さは登山スタイルによって異なるからです。



たとえば、傾斜がきつい山(赤岳、北アルプス等)に頻繁に行かれる方なら、シャフトが曲がっていて短めのモノが向いています。そういった山に行かれる方は上級者で登山の経験値を積まれた方でしょう。冬山初級者で傾斜の緩い山(蓼科、天狗岳等)に行かれる方なら、ストレートシャフトで、歩行時の体勢の安定のために主にピッケルを使われるので多少長めのピッケルが使いやすいです。





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ピッケルの長さを決める一つの指標として自分の腕の長さを用います。画像のように片腕をまっすぐに伸ばしシャフトが胴体と干渉しない長さであることが大事です。逆に、シャフトが胴体に干渉してしまうと、いざ滑落した際にブレーキとしてピッケルを使うのに取り回しがしにくくなります。






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昔からよく言われている、直立姿勢で踝の辺りまでの長さは若干長めになります。傾斜の緩い山がメインの方なら悪くはないのですが、ピッケル本来の滑落時のブレーキとして使う際、取り回しが悪くなります。スピッチェ(石突)をついて傾斜の緩いところを歩くならばストックの方がオススメです。

洋服のカラーとピッケルのカラーがダダ被りして見にくですが、モデルは身長160㎝で48㎝のピッケルを持っています。傾斜のきつい山向きの長さです。





かなり掻い摘んでの説明となってますが。。。







一口にピッケルといっても、バックカントリーに適したもの、アイスクライミング用、はたまたストックとピッケルの使い分け等、様々なポイントがございます。お困りの際は、お気軽に近くのスタッフまでぜひお申し付けください。あなたにとって最適な一本をご案内いたします!!