2021年3月15日 (月)

チタンとアルミの話…

チタン・アルミと言えば…





クッカーの素材と、ピンときた方には何を今更な話ですが、





クッカー・・・!?





と、なった方には、ぜひ知っておいていただきたいお話です。





そもそもクッカーと俗に呼ばれるものはキャンプや登山のアウトドアで用いられる鍋やフライパンなどの調理器具のことをいいます。





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こんな感じで、たくさんの種類の中から用途に応じたモノを選びたいのですが、いざ選ぶとなるとなかなかに難しいものの1つなのではないでしょうか。





そこで今回は、クッカー選びのポイントの1つ、材質についてご案内します。





クッカーの材質と言えば、アルミ・ステンレス・鉄・チタン等があり、その中でも登山でよく用いられるものがアルミ・チタンです。





チタン・アルミのそれぞれの特徴は・・・





チタン

・熱伝導率が低い

・強度が高い

・錆に強い(イオン化しない)

・融点が高い





アルミ

・熱伝導率が高い

・比重が軽い

・錆にくい

・融点が低い





と書いても、なかなかピンときませんね。





まず、熱伝導率とは熱の伝わりやすさを数値化したものです。




熱伝導率が高いアルミは、効率的に熱を伝えてくれるので炒め物などのフライパンとしてぴったりです。お湯に関しては、湧くのも早いけど冷めるのも早く、アツアツの状態では直接、口を付けて飲んだりといったことは出来ません。





反対に、熱伝導率が低いチタンはフライパンとしては熱ムラができて焦げやすく向いていない反面、お湯を沸かしても冷めにくく、即席麺などのスープも直接、口を付けて飲めます。



ちなみにそれぞれの熱伝導率はアルミ(236)、チタン(17)となり数値上では約18倍もの差が生じます。

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↑(アルミ製クッカー)





続いて、軽さに関してですが、一般的に『チタンの方が軽い』と言われていますが、正確にはアルミの方が比重は軽いのです。




チタンがアルミより軽いと言われる理由は、その強度の強さに由来します。

チタンは非常に強度が強い金属です。そのため、薄くしても強度が保たれます。アルミよりも少ない原料で製造できるため結果としてアルミ製品より軽くなるのです。反対に比重が軽いアルミは、強度も弱く、クッカーの厚みが必要となり結果としてチタン製品よりもやや重たくなってしまうのです。

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↑(チタン製クッカー)



錆に関しては、どちらも強いのですがイオン化という難しい着眼点から行くとチタンの方がより錆に強い金属となります。


あとは、融点の違いですがチタン1,688℃にたいしてアルミは660℃となります。


チタンの融点の高さは折り紙つきです。アルミに関しては、例えば真っ赤に燃える炭に長時間直火で置いてたりするといつの間にか液体になってしまいます。くれぐれもご注意くださいね。



いかがでしたか??


物凄く端的に言えば、焼き料理・炒め料理にはアルミ製が、煮物・湯沸しにはチタンがオススメです。

もちろん店頭ではより詳しく、お客様にとって最適なクッカー選びのお手伝いをさせていただきますので、お気軽にスタッフまでお申し付けくださいね♪♪