先日の千畳敷カールでの雪崩事故の速報レポートが日本雪崩ネットワーク様より公開されました。
ぜひ見ていただきたいのですが、概略を抜粋しますと、
「八丁坂を登行中の単独登山者と登山講習のパーティ(4人)が、誘発した雪崩に巻き込まれ、2人が部分埋没、1人が完全埋没した。部分埋没の2人は、自力脱出あるいは近傍パーティが救助した。また、完全埋没の1人は雪崩ビーコンによって位置特定がなされ、軽傷を負ったものの生存救出された。」
雪崩が起きた場所は乗越浄土へ向かうルートのすぐ横です。
写真は雪崩事故4日後の千畳敷。
写真左側が雪崩れた跡です。
降雪や風による雪の再配分でデブリが隠れて写真だと全貌は分かりにくいですが、現場にてそれなりの規模(size2)であることを感じました。
今回の事故で死者が出なかったのは運が良かったから、というにもありますが、助かった最大の要因は完全埋没者がビーコンを装備していたこと。
1mの深さに埋まっていながら5分ほどで発見され、無事生還したのは救助にあたった登山者による的確なビーコン捜索とCPRによるものです。
今回の事故は、ビーコンを装備していなかったり、周りにビーコン捜索が出来る方がいなければ高確率で死に至っていた事故です。
(なぜ明らかに雪崩コンディションの高い日に雪崩地形に入ってしまったのか?という疑問もありますが...)
(3月の宝剣岳山頂)
雪山におけるビーコンの装着率はバックカントリースキー・スノーボードの方は高いですが、登山者はかなり低いのが現状。
雪崩での死者のうち、登山者のビーコン不携帯率は75%という統計もあります。
(出典:『雪崩事故事例集190』)
もちろん山域やルート、気象条件などでビーコンが必要ない状況もたくさんあります。
自分にビーコンは必要なのか?使い方は?などはぜひ店頭にてご相談ください。
ちなみに当店在庫のPIEPSのビーコン
PIEPS POWDER BT
¥38500(税込)
先日の宝剣岳でパートナー(日本雪崩ネットワーク会員)が使っていたのでレビューを聞いてみたところ、「現行のマムートより直感的で分かりやすい」との事。
私も使ってみましたが確かに同意見。
旧モデルはボタンの形状に不具合がありリコールもありましたが、現行モデルは改善されていて安心できます。
ビーコン捜索や埋没者の救助などは講習を受けないと中々効率的に動けないので、ぜひともプロによる講習の受講をオススメします。
好日山荘契約ガイドの旭ガイドもビーコン、プローブ、ショベルの使い方を学びたい方に最適な雪崩捜索救助に係る講習会「AvSAR 基礎コース」を開催してますので、ご興味のある方はリンク先をご参照ください。
残雪期もまだまだ長いです。
ご安全に行きましょう!
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