2022年2月 3日 (木)

スタッフの雪山コラム③「ゴーグルの曇り対策」

 

雪山シーズンど真ん中!堪能してますか?

 

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登山ガイド資格を持つスタッフが連載する雪山コラムの3回目はよくあるトラブル、ゴーグルの曇りについて書きます!

 

 

前回の話

スタッフの雪山コラム①「アイゼンのバンドの話」

スタッフの雪山コラム②「冬の行動食について」

 

 

 


 

雪山の強い紫外線や強風など厳しい環境から目を守るために必要なアイウェア。

 

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サングラスやゴーグルを行動中に曇らせてしまった経験のある方は多いと思います。

 

特にゴーグルは曇りやすいので、スキー・スノーボードをされたことがある方なら一度は経験ありますよね。

アイウェアが曇ってしまうと当然視界が悪くなるので、地形の判断やルートファインディングに支障をきたします。 なので、「いかに曇らせないようにするか」を考えなければなりません。

 

 

 

 

そもそも、なぜ曇るのでしょうか。

 

ひとことで言ってしまうと「結露」になります。

 

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冬の朝の窓、夏の冷たい飲み物などで見る身近な現象ですね。

  

 

暖かい空気は水分をたくさん含むことが出来ますが、冷たい空気は水分をたくさん含むことが出来ません。 暖かい空気が冷やされると、気体(水蒸気)だった水分は液体になってしまうわけです。

 

 

つまり、「温度差」「水分」このふたつを排除する事で結露は起きにくくなります。

 

 

 

 

では実際、これらを踏まえた上で曇らない対策を考えていきましょう。

ゴーグルを曇らす原因となる「水分」は呼気や発汗によるものがほとんど。

 

まず呼気に関しては、バラクラバやネックウォーマーがゴーグルと重なる部分から呼気がゴーグルに入ってしまうというのがよくあります。

 

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バラクラバは呼吸しやすいモデル、写真のように鼻や口元が空いてるかメッシュになっていて呼気がしっかり逃げてくれるものが曇りにくいです。

(ゴーグルが自分の顔にフィットしたモデルである、というのは大前提です。)

 

 

 

ネックウォーマーに関しては、ほとんどのモデルが冬期登山用に作られたものではないので、ゴーグルを使うような登山の際には、顔をしっかり保護できるバラクラバを使用した方がいいです。

 

 

 

 

個人的に最強だと思っているのはファイントラックのメリノスピンバラクラバ。

 

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ファイントラック メリノスピンバラクラバ

 

 

ダースべ〇ダーみたいな見た目ですが、口元が大きく空いているところと、鼻の部分に普通のマスクのようにワイヤーが入っていてフィット感が高いのが特徴です。

 

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状況に応じてバラクラバやネックゲイターをプルダウンするといいでしょう。

 

 

 

 

呼気に関してはそんな感じです。

それよりも大事なのが、ゴーグルを装着するタイミング。

 

 

 

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写真のような、急な登りで装着していると曇りやすいです。

 

身体の熱と汗が曇る原因というのは言うまでもないのですが、登りでゴーグル装着してたら曇ってしまい、風の強い稜線に出た時に一番使いたいのに使えなかった...というのは良く聞くトラブルです。

 

 

 

ではどうしたらいいのでしょうか。

簡単な話、サングラスと併用すればいいのです。

 

 

 

そもそもゴーグルは何のために付けるのでしょうか。

紫外線対策というのもありますが、一番は強風や吹雪など悪天候から目を守り視界を確保するためです。

 

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(強風の木曽駒)

 

 

ゴーグルは悪天候のとき専用だと思ってもらえればいいです。

 

なので通常のコンディションなら、視界が確保できて曇りにくいサングラス、吹雪などシビアなコンディションの時だけゴーグル、と使い分けましょう。

 

Img_3252晴天時。 爽やかな笑顔!

 

Img_3168強風悪天時。稜線に出る前にゴーグル着用

 

 

 

 

目をしっかり守れるサングラスなら多少風雪が強くとも使えますので、私自身雪山でゴーグルを付けることはたまにしかないです。

 

しかしその「たまに」しかないときにゴーグルが無いと結構ピンチなので必ず持っていきます。

 

 

晴れていても、稜線に出た途端目も開けられないような強風だったり、下山中に風雪が急に強くなってきたとかよくあるので。

 

 

 

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サングラスとゴーグル、それぞれの特徴を理解して使い分けましょう!

 

 

 

 

 

ゴーグルの持ち運びですが、ケースに入れてザックの出しやすい所に入れましょう。

 

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降雪時に装着する時は雪が入らないようにします。

雪ももちろん水分。レンズの内側に入らないよう気を付けましょう。

 

 

 

 

おでこに上げておくのはナシです。

 

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もう一度言います。

おでこに上げておくのはナシです

 

頭は意外と熱を持っていて汗もかくので曇ります。

よくおでこに上げた状態で歩いている方を見ますが、メリットは無いのでザックにしまいましょう。

 

 

 

首元に下げておくのはもっとダメです。

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呼気で速攻曇ります。

 

 

 

もし曇ってしまったら、ゴーグルを両手で持って顔から持ち上げてパタパタしましょう。

 

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持ち上げる→戻すをパタパタと高速で繰り返すことで強制的に換気されるので、多少曇りが取れます。

※降雪時は雪が入り込まないように!

 

 

 

 

 

以上、曇りについてあれこれ書きました。

要点をまとめてみましょう。

 

①使う状況を見極める

②呼気が入らないように

③「温度差」と「水分」は大敵

 

特に③の「温度差」と「水分」を意識するだけで大分変わります。

使い終わったらしっかり乾かすのも大事ですね。

 

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ちなみに、ゴーグルのレンズの内側には曇り止めの加工がしてあることが多いので、市販の曇り止めスプレーとかは塗らない方がいいです。

 

メガネを併用する方はメガネに曇り止めスプレーをしておきましょう。

 

 

 

 


 

ゴーグルの曇り対策についてまとめてみました!

 

ゴーグルだけに限った話ではありませんが、どんなにスペックが良い物でも使い方を正しく理解していないとその能力を発揮させることが出来ません。

 

 

 

 

それでは良い雪山ライフを!

 

 


 

 

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