個人的にショベルは雪山登山のマストアイテムだと考えています。
雪崩の弱層テストで使ったり、アバランチレスキューで使ったり、ソリを作ったり、ブロックを切り出したり、雪洞を掘ったり、アンカーにしたりと、幅広い使い方ができます。
そしてこれらのほとんどはショベルが無いとできません。
様々なメーカーから様々な種類のものが出ていますが、どのように選ぶべきか、悩みますね~。
とりあえず大まかにバックカントリー(BC)一般向け、BCエキスパート向け、一般雪山/BCツアー向けに分けてみました。
いずれも「向け」なので、もちろんどの用途にも使えますが、やはり優劣はあります。
―――BC一般向け―――
・ブレードの四方が25~30cm
・ブレードの面が平たい
・テレスコーピング(伸縮)タイプ
おそらく最も使用人口の多いアクティビティですね。30cm四方のピットを掘り、コンプレッションテストをするのに適したモデルが良いでしょう。また、伸縮性のあるモデルを選ぶと作業効率が上がります。平たいブレードはブロックの切り出しにも有利です。万が一、雪崩に遭遇したときにも迅速、且つ正確に救出できるものを選びましょう。
―――BCエキスパート向け―――
上記BC一般向けモデルに加え、
・ホー(鍬)モードになるタイプ
・手に力が入る形状のグリップ
・比較的大型
・高強度
これらのモデルはアバランチレスキューの分野で活動するプロフェッショナルに使用されているモデル。スノーソーが内蔵されていたり、ホー(鍬)モードになったり、より本格的なテストやグループでのアバランチレスキューなどに役立ちます。
またテント泊やイグルー・雪洞作成時には、ブロックを切り出したり、内部から出た雪塊を外へ排出したりするので、パーティに一人くらいはを持っておくと非常に楽です。
ただし、他のモデルに比べると若干重くなります。
―――一般雪山/ツアー向け――――
・軽量、コンパクト
・ブレードも小型
・コストパフォーマンスが良い
休憩時のテーブル作成や、もしものためなどに。軽いタイプがオススメです。ブレードが湾曲していて、雪をすくいやすいのも特徴。
ただし、軽いモデルは硬い雪には対応していませんので、春先の締まった雪やデブリの掘削などには不向きです。
また、BCのガイドツアーなどに参加される方にも初めのうちは良いでしょう。
スタックした時など用に車に積んでおくのもアリです。
以上、簡単ではあり、私見も含まれておりますが、まとめてみました。
それでも各モデル細かい特徴があり、なかなか選ぶのが大変かと思います。一番は、やはり使われている方に聞くのがベストです。
当店スタッフは雪山大好き人間が多いですので、是非ご相談ください。
松本パルコ店 林