いつも松本パルコ店をご利用いただき、ありがとうございます。
スタッフ 杉原です。
昨日は久しぶりに冬の一ノ倉沢に入りました。
一ノ倉沢は一歩踏み入れた瞬間から常に雪崩のリスクにさらされているので、どの山域よりも緊張感があります。
今回は一ノ沢左方ルンゼのアイスから一二ノ沢中間稜に詰め上げ、最後は東尾根に上がってオキの耳を目指すプランとしました。
上部、雪田の後のF5。ぱっと見、埋まってそうでしたが、実際にはチョックストーンの乗越しで手応え十分でした。
この日は、日本海を低気圧が通過する予報で夕方から天気が崩れると思っていましたが、
ちょうどルンゼを抜けたところで吹雪きとなりました。この後の雪稜は中止して、積もらないうちに急いで下降。
低気圧の通過がもたらす雪は湿雪。出合に戻ってきた頃にはけっこう濡れてしまいました。
山の天気は変わりやすいものですが、天気の変化を予測して山に入ることが大事ですね。
特に谷川岳のように天候が急変したり、局地的に悪天に見舞われることがある山域では要注意だと改めて思った山行でした。冬の谷川岳は、ロープウェイを使って天神尾根からアプローチすれば比較的手軽に登れるので近年人気ですが、山頂付近でガスに巻かれれば下降する方向を誤ってしまうこともあるので、事前の気象情報をよく確認して登っていただきたいと思います。
一ノ倉沢出合からすぐのところにすでに全層雪崩の巨大なデブリが出ていました。一ノ倉尾根下部の斜面からのものです。まだ斜面に大きなブロックが残っていました。また、一二ノ沢中間稜の一ノ沢側斜面にも大きなグライドクラックが入っていました。下の斜面にシワが入っていたので気温が上がれば落ちそうです。
皆さま、残りのシーズンも気を付けて山を楽しみましょう。