2018年2月27日 (火)

北アルプスの香炉、焼岳に行って来ました!

 2月も残すところあと僅かですね。

ここ数日は松本でも最高気温が10℃に近づく日もあり、着実に春が近づいてきている気がします。

そんな中、今期厳冬期の締めということで、2月22日に北アルプス随一の活火山、焼岳に行って来ました!

今回使ったのは中の湯温泉を起点としたルートで、通年営業である中の湯温泉旅館様の駐車場に車を停めさせて頂き、朝の5時に登山を開始します。(駐車料金500円/1日)駐車の際は事前連絡を。

出発時、辺りはまだまだ暗闇でした。この登山道は赤旗がしっかり整備されているのですが、暗い中でそれらを探すのは非常に困難です。トレースはかろうじてあるものの、所々で彷徨いトレースや、下山時に使用されたとみられるトレースがあるので、要所要所でGPSを使いながら進んで行きました。

出発から2時間ほど、夜が明け始めた頃、急登を登り切って標高2000m付近の広場に到着しました。

Img_20180224_180201_988_2 朝日に輝く焼岳南峰と北峰 

もう少し早ければ赤く染まった山を見れたのに・・・無念

Img_8412 刻々と変わっていく景色。暗い内から登った甲斐がありました

夏の焼岳では、写真中央に見える谷を登って北峰に登って行きますが、冬は雪崩の危険があるのでそのルートは基本的に使えません。

なので、夏は落石の為に登山が禁止されている写真左上の南峰尾根を登っていくことになります。

本当ならばこの広場に出る少し前のところで尾根に取りつくのですが、傾斜が急でトレースも無かったので、一先ずトレースが続いていた広場まで歩きます。しかしトレースはここで消えてしまった。

少し心が折れかけましたが、快晴微風の最高のコンディションで引き返す選択肢はなかったので、ワカンを装着して広場横の斜面から尾根を目指しました!

森林限界を越えるまでは、ワカン装着で膝下程度の積雪。傾斜がかなり急なので、雪を踏み固めつつ進んでいきます。ツリースポットが非常に沢山あり、何度か埋まりながらも少しずつ標高を上げて行きます。

Img_84411 森林限界付近より、朝日の当たる穂高連峰。美しすぎる。

絶景を横目に二時間ほど、森林限界を越えると雪が硬くなりだします。

Dsc_1287 こうなったのでアイゼンを装着し、最後の急登に挑みます。

Img_20180225_180513_455 山頂直下の斜面はほとんどの場所がクラストしています。

Img_8788 こちらは下山時の写真、唯一すれ違った方です

場所によってはダックウォークで登るのが厳しい場所もあり、フロントポインティングとハイダガーを併用しつつの登攀になりました。

Img_8493 斜面の西側には白山がどどんと見えています。

そして森林限界から一時間ほど、やっとのことで南峰山頂に到着しました!

Img_8518 穂高連峰をバックに登頂写真!後ろは崖。怖い

Img_861255 南峰から望む北峰、槍穂高連峰

北峰頂上の直下からはかなりの勢いで噴煙が出ていました。冬にしか見れない景色と思うと少し得した気分です。

黄色く見えるのは析出した硫黄。南峰頂上でも結構硫化水素の臭いがきつく、のどが痛くなりました。風通しが良いとは言え、長居は禁物かもしれません。

Img_8748 南峰頂上より、雪纏う笠ヶ岳。

午後になるにつれて少しずつ雲が出始めます。天気が崩れる前触れ。

Img_8619_2 こちらは霞沢岳。山頂付近は滑らかで、穏やかな山様です。

Img_86995 下山前の最後に、マイピッケルと槍穂高連峰

今回の登山は終始天候に恵まれ、風も弱かったので山頂の景色をしっかり堪能することができました!

山頂直下の斜面の下降には十分な注意が必要です。ほぼ斜面側を向いて下る位でちょうどいいかもしれません。

焼岳は北アルプスの中で、条件さえ合えば日帰りで行くことのできる数少ない山の一つであり、新雪のラッセルやピッケル、アイゼンをフル活用できるところも魅力的です!

槍穂高連峰の絶景を眺めに、是非一度は訪れてみて下さい。

松本パルコ店 スタッフ 小松

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