Tips最後は「テント泊縦走パッキング術」と題してパッキング方法をご紹介します。
一昔前はテント泊縦走に必要なバックパック容量は60Lと言われていましたが、昨今は色々な道具がコンパクト・軽量化されてきて45~50L辺りでもパッキングできるようになってきました。テント泊や縦走登山の中でもどんな楽しみに重点を置くかによっても荷物の量は変わります。
テント泊縦走装備
8月の北アルプス2泊3日のテント泊縦走を想定したテント泊装備です。
1.パックライナーを入れた45Lのバックパック Exped/Lightning45
2.sea to summit/eVac DrySack 20L
の中にシュラフ、シュラフカバー、枕が入っています。予めシュラフをシュラフカバーに入れてからスタッフバッグに詰めると防水性を高められ雨や水漏れなどの濡れから守れます。
シュラフ:ISUKA/AIR 280X → ISUKA/Air Dryght290(2021Newモデル)
枕:sea to summit/Aeros Pillow Ultralight
シュラフカバー:SOL/Escape Bivy
3. sea to summit/Ultra Sil Nano Drysack 4L
に着替え(メリノウールTシャツ、アンダー、靴下)、速乾タオル大
4.アクティブインサレーション(防寒着)
Mountain HardWear/コアシラスハイブリッドフーディー
9月下旬の日本アルプスになれば薄手のフリースとダウンJKTに変更。
5.スリーピングパッド sea to summit/ultralight mat XS ※店頭取扱いのみ
6.berghaus/Lightweight Pouch 5L
には日数分のフリーズドライ食品や行動食など。4泊5日くらいになるともう1つ同じものを追加します。
7.クッカー&バーナー クッカー容量900ml ※スタッフ私物
8.Exped/Fold-DryBag UL XXS(1L)
モバイルバッテリー、ケーブル等 ※スタッフ私物
9. ウィンドシェル
Mountain HardWear/コアプレシェルフーディー
10.レインウェア上下
ファイントラック/エバーブレスフォトンジャケット&パンツ→レインウェアのパッキング
11. Exped/Fold-DryBag UL XS(3L)
ヘッドライト2つ、トイレットペーパー、浄水器、レイングローブ、フリースグローブ、速乾タオル小、予備水筒プラティパス1L(写真に入れ忘れました)※中身はスタッフ私物
12.Exped/Fold-DryBag FirstAid S
ファーストエイド&エマージェンシー ※中身はスタッフ私物
日焼け止め、汗ふきシート、歯ブラシ、ポケットティッシュ、ワセリン、A2Careなど※中身はスタッフ私物
14. sea to summit/eVac Drysack 8L
の中に「2人用テントVL26T、ペグ、グランドシート」とテントポール
15.ストック LEKI/BlackSeriesマイクロバリオカーボン
ざっとこんな感じでしょうか?
レッツ!パッキング!
イメージとしては「重さのあるもの(水など)はなるべくザックの背中側の上部、軽いものは下部」と「使用頻度の高いものは取り出しやすい位置に、使用頻度の低いものは下部に」と言った感じで。
まずはザックのサイドコンプレッションベルトを緩めます。そしてパックライナーを中に入れます。
1.の一番下に2.を押し潰して圧縮つつ入れてザックの底の形に合うよう隙間無く詰めます。sea to summitのeVacは防水性が高いながらも黄色部分にeVENTを使っているので空気を抜いて圧縮もできる優れもの。こちらは店頭でのみ取扱い。
その上に7.クッカー&バーナー、5.マット、3.着替え、6.食料、8.モバイルバッテリー等、そして4.防寒着で隙間を埋めるようにして、パックライナーを閉じます。
さらにテントポールはザックの両脇の隙間に押し込んで、14.テント、10.レインウェア、9.ウィンドシェルを入れて最後に水を入れたプラティパス2Lを背中側の上部に入れてメインのパッキングは完了です。それでもまだ少し容量には余裕があります。11.ヘッドライト、グローブなど、12.ファーストエイド、13.日焼け止め等、行動食、地図、ザックカバーなどは雨蓋や外ポケット、ザックのウエストポケットに分けてパッキングします。上記EXPED / Lightning45のように雨蓋のない一気室のザックはザック上部の取り出しやすい位置に収納します。
最後に中の荷物が揺れないようにコンプレッションベルトを締めてパッキング完了です。
ストックはサイドポケットとコンプレッションベルトを利用して固定します。
私の場合、昼食は行動食か山小屋の軽食メニューで済ますので行動中にバーナーは使いません。生野菜や生肉を持って行くこともありますし、日数が増えれば日数分食料が増えます。また、ミラーレス一眼を必ず持って行くので雨の時にザック内に収納出来るよう少し余裕を持たせています。
一般的にテントのパッキングはザックの下の方でパッキングすることを紹介されていることが多いような気がしますが、私はザックの上部にパッキングします。テント場に着いてまずすることはテント設営ですし、テント場から朝出発するときはテント内のものをパッキングしてから最後にテントを畳みます。一気室のザックを使っているのとテント自体が1.5kg近くあるのでバックパック上部でパッキングすることで重心バランスは良いと思っています。二気室のザックを使っている方は下部にテント収納でもいいかもしれません。
最後に
今回のパッキングでは特別に超軽量コンパクトなものを使用していませんし、テントは自立式ダブルウォールテント2人用ですし、他の装備も基本的に店頭でご用意しているものです。これはあくまで独自のパッキングの仕方なので参考までに。人によって正解のパッキングは違うので色々試してご自身に合うパッキングを見つけましょう♫バックパックを60L ⇒ 45Lにすると、商品にもよりますがおよそバックパックの単体重量だけでも1kgほど軽量化できます。ただ、パッキングする中身を軽量化しないでバックパックを軽量化するのはあまりおすすめできません。背負う重量が重ければしっかりしたバックパックが良いのは間違いありません。
これからテント泊を始めるという方はこちら⇒「安全な山歩きのための登山靴の選び方」も合わせてご覧ください。テント泊は日帰り登山や小屋泊装備と比べれば荷物、パッキング重量が増えるので登山靴はしっかり目のものがおすすめです。
今年は営業しない山小屋やテント泊でも予約制になるところがあります。今から、これまで以上に事前確認と登山計画の準備をしっかりしてからテント泊に行きましょう。
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Staff / クサカベ