山の情報・知識 Feed

2018年4月29日 (日)

いつも好日山荘松本パルコ店をご利用いただき、ありがとうございます。

スタッフ杉原です。

4月28日、29日に「これから揃える山道具講座」を開催させていただきました。

Img_1633 少人数での講座でしたので、受講された方の質問にも細かくお答えできたかと思います。

次回講座の要望も頂きましたので、今後、このような無料講座を定期的に開催していこうと思います。

「こんな講座を開催して欲しい」と、いうようなリクエストがありましたら、お聞かせください!

2018年4月25日 (水)

 

科学の技術が日々進化していくように、

登山装備も日進月歩で進化していっております。

その中でも、我がBerghausのザックEXPLORERはスゴイ。

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EXPLORERⅡ30

18360yen(税込)

 

大胆にも素材を今シーズンから変更。

 柔軟性と弾力性がさらに向上されました。つまりザック自体がより丈夫になったということです。

登山用品は生地が薄くてすぐ破れそうと思いがちですが、これは薄くてさらに丈夫なのです。

 裏地にはTPE(サーモプラスチックエラストマー)ラミネート加工がされております。

TPEとは熱を加えると軟化して流動性を示し、冷却すればゴム状に戻る性質を持つエラストマー。

wikipediaより)

・・・よくわからないけど、プラスチックとゴムの良いトコ取りしているみたいです。

プラスチックでありゴムでもあるので暑さにも寒さにも強い素材なので

登山のような厳しい環境下にも適しています。

この加工によってザックの撥水性がUPされました。

ちなみにTHE NORTH FACEのBC FUSE BOXの表地がTPEラミネート加工です。

継続している機能としては、ザックの底部の荷物にアクセスしやすい2気室構造。

背骨面中央にあるくぼみで空気の流れを良くしザック蒸れを解消。

万人に合う背面システムBIOFITも引き続き搭載しております。

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ザックを背負いながら調節できるのはとっても便利ですよね。

男性用2色、女性用2色の展開になっております。

背面調節機能が付いているので、男性でも女性用を背負うのは可能でした。

さらに、背面の機能で誰でも背負えるので、プレゼントでもあげやすい!

一緒に山に行きたいと思っている友人、家族にサプライズでどうですか。

当店他にも使い心地の良いザックがたくさんゴザイマス。

装備の悩みたくさんあると思います。

なので今週末に山道具講座開催します。

スタッフの杉原が参加者の悩みや要望にお応えします。

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スタッフ杉原です。

参加待ってます!!

 

今年登山始めようと考えていらっしゃる方、ワンステップ上を目指す方是非ご参加ください。

お待ちしております。

参加申し込みは、お電話・店頭で行っております。

もちろん飛び入りも大歓迎!!!

詳しくはコチラ

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2018年4月21日 (土)

GWに無料講座やります!!

「これを聞けば買い間違いしない!これから揃える山道具講座」

【内容】:

登山靴、ザック、ウエア類を中心に、店内各売り場を回りながら登山に必要とされる機能と最新の素材についてご説明します。「自分の登り方に合った道具が分からない」、「こんなスタイルを目指したいが道具に必要とされる性能は?」、「これから一式揃えるにあたって基礎知識がほしい」、そんな悩みにお答えします。

【開催場所】:好日山荘松本パルコ店

【開催時間】:4月28日(土)15時~16時30分(第一部)
                       18時~19時30分(第二部)
          4月29日(日)15時~16時30分 

2日間、3回の講座を行いますが、同じ内容ですので、ご都合の良い時間をお選びください。

【参加費】:無料!

【予約】:お電話でご予約ください。0263-31-0580
     (当日飛び入り参加可能!

【講師】:スタッフ 杉原がご案内します。Wkrbxd114bbelnk7vcpfoya9ft3hydton_2

皆さまのご受講をお待ちしております!

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2018年3月19日 (月)

いつも松本パルコ店をご利用いただき、ありがとうございます。

スタッフ 杉原です。

厳冬期の登山はしないけれども、残雪期の山には入ってみたいという方は多いと思います。

4月に入ると、春から雪のある山を始めるという方が沢山お店に来られます。

当然、無雪期の装備で残雪の山に入るのは危険ですし、対応できない部分が出てきますから、いろいろと装備を買い足したり、グレードアップする必要が出てきます。

今回は夏も使える装備の範囲内で、残雪期に対応するレイヤリングをご紹介します。

Img_1098 まず、アウターです。写真はバーグハウス:CAPE WRATH SHELLJKT&ノースフェイス:クライムライトパンツ

着ているのは、冬季登山用に作られたハードシェルではなく、ちょっと良い値段のするレインウエア、オールウェザージャケット、パンツです。

数年前までは、レインウエアと言えば上下セットでスタッフバックに入ったものがほとんどでしたが、今は様々な付加価値を付けて、上下別々で売っているモデルも多いです。当然、価格も高くなり、ジャケット単品で3万円~4万円くらいになります。パンツも然り。

これらは上下セットのレインウエアよりも、優れている点がいくつかあります。

・裏地、防水メンブレンの透湿性、耐久性を向させている。表生地も丈夫。

・高度な立体裁断により、ダボつかず、動きやすい。ジッパーなどもちょっとグレードアップしている。

・ストレッチ素材のものもある。

・だいたいのモデルがヘルメット対応フード。風雪からも顔を守れるように、ジッパーを上げると鼻の辺りまで覆えるように設計されている。

雪のある山、寒い山では夏よりも厳しい外部環境から体を保護する必要がありますし、ほとんどの時間、シェルを着用して行動します。このため、動きやすさと機能性・耐久性を重視したハードシェルが必要です。とりあえず、雨の中を歩ければいいかな、くらいのレインウエアではいろいろと不足があります。

Img_1099 ヘルメット対応フードかどうか、顔面の守備範囲も要確認です。

Img_1104_2立体裁断されたシェルパンツは脚上げしやすく、ダボつかない。

Img_1110 ノースフェイス:クライムライトJKT&パンツ、パタゴニア:クラウドリッジJKT&パンツも残雪の山~夏山まで使えます。

これらの製品の特徴はもちろん夏の山でも活きてきます。実際に着て雨の中を何時間も歩いたらその快適性は雲泥の差です。この機会に上下セットのレインウエアからアップグレードしてみてはいかがでしょう?

※上下別々売りのレインウエアには、防水性を多少犠牲にして透湿性を向上させているモデルや、極薄すぎるモデル、内側に保温着を着る余裕がないほど、身体に密着する裁断をしているモデルなど、個性的なモデルが多くありますので、ご注意ください。

 

Img_1101 インナーです。ベースレイヤーはメッシュの速乾シャツなどよりも、薄手のウールや化繊の吸湿性に優れたシャツが良いでしょう。

その上にフリースなどの保温着を重ねますが、最近は高い通気性と伸縮性を備えた化繊綿のジャケットが各社から発売されており、これも快適です。フリースより軽量でかさばらず、ダウンのように濡れてアウト、ということもありません。

Img_1102 休憩中やビバーク用に薄手のダウンジャケットなど、+αの保温着もお忘れなく。

Img_1111 もう定番ですが、ファイントラック&ミレーのドライレイヤー。こちらもお忘れなく。汗冷え感が全然違いますよ!

湿ったベースレイヤーも早く乾きます。

Img_1105 ボトムのインナーは、個人的にはフリースパンツやウールのタイツがベストと思っていますが、

上高地などのアプローチをピタピタのタイツで歩くのが恥ずかしい場合は、インナーに夏用のパンツを履いても良いと思います。

その場合は伸縮性+立体裁断+ダボつかない+できればウエストはバックルではなく紐締めのものがベストでしょう。写真はノースフェイスのアルパインライトパンツですが、シェルパンツのインナーとしても優秀です。真冬でもけっこう使えます。

Img_1100 グローブは本当に多種多用なものが出ているので、何がベストとは言いにくいですが、

ウールインナー+オーバーグローブは定番です。

写真ではウィンドストッパーのグローブに濡れ対策でオーバーグローブをしています。

春の山はウィンドストッパーやアウトドライなど、多少の防水性を持ちながらも通気性に優れたグローブが快適ですね。ただし、雪を触れば濡れますので、オーバーグローブは持って行きましょう。

Img_1109 レイヤリングではありませんが、

残雪期から雪山に入られる方は、もともと持っているライトアルパインブーツにセミワンタッチのアイゼンを合わせるケースが多いと思います。

この場合、アイゼンと靴との相性は冬靴にアイゼンを合わせる時よりも慎重に見る必要があります。

夏用の靴は、そもそもワンタッチアイゼンを装着できないので、固定力が弱くなります。また、アイゼン装着を前提に設計されている冬靴よりもつま先部分の反りが大きいので、隙間ができてしまう事があります。上の写真は隙間なしでOK。

Img_1108 これはちょっと微妙です。つま先の隙間に雪が入り込んでアイゼンを浮き上がらせ、外れる原因になりますし、

隙間ができることでアイゼンのフロントポイントに力が伝わらず、固い斜面で不安定な登高を強いられます。

さて、残雪期の山ですが、同じ標高でも八ヶ岳や南アルプス前衛と、北アルプス北部や上越とではコンディションが大きく異なります。同じ装備で登れないこともあります。雪が地形を変えてしまうような山域では豊富な経験が必要です。また、5月でもひとたび寒気が入ったり前線が通過すれば、山は厳冬期のコンディションと変わらず、上記の装備では対応できない場合もあります。

今の時期、店頭には残雪期登山、春山登山にピッタリなウエア類が沢山並んでいます。また、新素材を採用したモデルも多く出てきています。

春から雪山を始められる方、是非ご相談ください。

2018年3月15日 (木)

三月も半ばが近づき、本格的に春の陽気が感じられるようになってきましたね。

今日の松本は最高気温が21度ほど、店内では半袖でも暑いくらいになってきました。

そんな中、山は残雪期の時期になり、気圧配置も安定する日が多くなってきたので、3月12日に爺ヶ岳東尾根に行って参りました!

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<コースタイム>

鹿島集落,950m地点(4:30)~1331m地点(5:30)~ジャンクションピーク(7:00)~P3(8:25)~P2(9:00)~P1,矢沢の頭~爺ヶ岳中峰(11:15)~鹿島集落(16:00)

JP:1736m,P3:1978m,P2:2198m,P1:2411m,爺ヶ岳中峰:2670m

このルートの特徴は大きい標高差と、痩せ尾根上のナイフリッジです。

片道での累積標高差は1800m、雪が硬く締まっており、天候が安定しているという前提の下でギリギリ日帰りができるラインかなぁという感じです。

ナイフリッジはP2~P1の間にあり、あまり距離は長くありませんが、両側は大きく切れ落ちているので、雪質や強風時には十分な注意が必要、トレースが無い時にはロープ確保が必要になってくると思われます。

今回はソロだったので、トレースなかったら潔く帰ろうと決めて挑戦をしてきました。

Dsc_1342 東尾根への取り付き口(下山時)

東尾根の登山では大町の鹿島集落が取り付き口となり、道端に10台ほどの駐車スペースがあります。

鹿島山荘脇を通り越して林を少し歩くと、写真の場所にたどり着きます。

そして、この最初の300mほどの急登がひたすらきつい。間違いなく第二の核心部。かなりの斜度があり、トレースはあるもののガチガチに凍っているので坪足は不可。最初からアイゼンを装着して登っていくことになりました。

Dsc_1310 急登を登り切り1331m~JPの間の樹林帯

この辺りは斜度があまりなく、雪も適度に締まってrいるので非常に歩きやすい感じ。トレースも明瞭、木々の間から本日の目的地、爺ヶ岳のモルゲンロートを見ることができました。

Dsc_1317 JPを通過後、標高約1800m地点

ここまで来ると、視界が開きはじめ快適な尾根歩きが始まります。道は広いですが、時々雪庇が発達した地点もあるので油断は禁物。

Img_8904 やっとたどり着いたP3地点

爺ヶ岳が間近になってくるP3地点、この辺りは幾つかの幕営ポイントがあり、この時は3張りほどのテントが既に設営されていました。

P3に到着時、実は風が非常に強く、身体が煽られることもしばしば。テントを張られていたパーティーの中に大学山岳部の方々がいましたが、お話を聞くと朝から風が強く、今日の登頂は断念したとのこと。進むべきか迷いましたが、とりあえず核心部であるP2付近まで進むことにしました。

Dsc_1324 P2からP1、中峰方向

P2を超えた先がこのルートの本番、尾根が細くなりナイフリッジが出現してきます。幸いなことに雪は硬く締まり、風も少しずつ弱くなってきていたので予定通り進んで行きます。

Img_89312 最初の緊張ポイント

万が一落ちるなら左側、右側はおそらく助かりません。雪庇はあまり発達しておらず、ブッシュが顔を出してきています。

Dsc_1325 距離は短いが、核心部

ここは落ちるなら右側、真ん中の雪庇はいつ落ちてもおかしくなさそう、一歩一歩確実に、雪面にピッケルを刺しながら進んでいきました。

Img_89772 P1,矢沢の頭から望む針ノ木岳と蓮華岳

核心部を通過してP1まで辿り着くと、冠雪した北アルプスの雄大な山々を望むことができます。

Img_8975 北アルプス南部方面、槍ヶ岳

Img_8866 松本盆地方面、素晴らしい雲海と、その上にひょっこり八ヶ岳&富士山

P1まで来ると、目指す爺ヶ岳中峰頂上も目の前に見えてきます。

Img_9130 爺ヶ岳山頂へのビクトリーロード

この日は私よりも先にお二人、テント泊で早く出発された方がおり、トレースがついています。

最後のこの斜面、基本的にはクラスト、パウダー状の雪が吹き溜まっているところもありました。

ここまでの道のりでキックステップを多用していたのでふくらはぎはプルプル、いつもは痛まないひざ裏にも張りが出てしまいます。ヘロヘロで気分は全然ビクトリーではありませんでしたが、先に登頂された方の「あと少し!」という励ましのお声を胸に頑張りました。

 そしてやっとやっとたどり着いた山頂には数々の絶景が待っていました!

Img_90322 鹿島槍ヶ岳方面、大きい雪庇が恐ろしい

Img_91125 爺ヶ岳南峰と針ノ木岳

Img_902455 岩と雪の殿堂、剱岳

山頂から見える剱岳。この姿を見る為に頑張りました。

天気は快晴で、最高の展望が広がっていましたが、山頂付近では黒部側からの強風が吹き荒れ、あまり長居をすることはできません。

帰りも危険なリッジを通らなければならないので、雪が腐り始める前に急いで下山を開始しました。

Img_9180 下山時、P3にて

無事核心部を通り抜け、ここまでくれば一安心です。先に戻ってきていた方にお願いして爺ヶ岳をバックに撮っていただきました。

Img_9184 冷尾根の向こうに見える鹿島槍ヶ岳

午後になり、西日で陰影が付き始めた白銀の山肌は本当に美しかったです!

今回のルート、ナイフリッジ、クラストした斜面など、雪山の醍醐味を存分に味わうことのできました。もう少し時間が経つと、落とし穴なども多くなりそうで、快適に歩ける時間はかなり短いルートかもしれません。

適期は2月後半~3月半ば位でしょうか?

次に行くときはテント泊で、余裕を持って行きたいなぁと思います!

松本パルコ店 スタッフ 小松

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2018年3月14日 (水)

いつも松本パルコ店をご利用いただき、ありがとうございます。

スタッフ 杉原です。

3月10日、11日の土日にお休みをいただき、第10回ウィンタークライマーズミーティングに参加してきました。

(林店長に感謝!)

冬期登攀の求道者達が集い、交流するイベント、「ウィンタークライマーズミーティング」。

第10回を迎える今回は、「冬季人跡稀な山域での登山、クライミングを通じてクライマー同士の交流を図る」ことを目的として、後立山大スバリ沢奥壁で開催されました。

P3111027 大スバリ沢奥壁の左岩壁。実際はなかなか傾斜のある壁です。このほかにも中央壁、右壁があります。

また、周辺には赤沢岳北西壁などもあり、今後の冬期登攀の可能性を秘めたエリアです。

P3111028 個性的なピッチが続き、飽きさせない。

P3111029 冬期登攀のエリアとしては、ロケーションも最高クラス!

P3111030 最後は凍結した黒部湖を見下ろしながらの雪稜登りで稜線へ。

P3111031 赤沢岳山頂、私はほとんどの参加者の方と初対面でした。一緒のパーティの方、ありがとうございました。

快晴だった天気はいつしか強風→風雪になりましたが、全パーティ無事に帰幕。

今回、参加者の皆さんのモチベーションや、山に取り組む姿勢にとても刺激を受けました。思い返してみると、自分の登り方、考え方は少し視野が狭かったな、と、反省。

また、初日は黒部横断~剱沢大滝左壁ゴールデンピラー初登のスライドショーが行われ、非常に興味深い話を聞くことができました。

とても有意義なミーティングでした。また来年も参加させていただけるように、たくさん登って登山力を高めていこうと思います!

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2018年3月 7日 (水)
2018年3月 6日 (火)

おはようございます!

今日は、どんより曇り空の中の北アルプス。

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先週末は、松本駅にたくさんの山帰りの方がいましたよ。

みなさん、何だかいい表情で!!

空気が少し、丸みをおびてきた松本。

ぜひ、遊びに来てください!

みなさまのご来店をお待ちしております♪

2018年2月27日 (火)

 2月も残すところあと僅かですね。

ここ数日は松本でも最高気温が10℃に近づく日もあり、着実に春が近づいてきている気がします。

そんな中、今期厳冬期の締めということで、2月22日に北アルプス随一の活火山、焼岳に行って来ました!

今回使ったのは中の湯温泉を起点としたルートで、通年営業である中の湯温泉旅館様の駐車場に車を停めさせて頂き、朝の5時に登山を開始します。(駐車料金500円/1日)駐車の際は事前連絡を。

出発時、辺りはまだまだ暗闇でした。この登山道は赤旗がしっかり整備されているのですが、暗い中でそれらを探すのは非常に困難です。トレースはかろうじてあるものの、所々で彷徨いトレースや、下山時に使用されたとみられるトレースがあるので、要所要所でGPSを使いながら進んで行きました。

出発から2時間ほど、夜が明け始めた頃、急登を登り切って標高2000m付近の広場に到着しました。

Img_20180224_180201_988_2 朝日に輝く焼岳南峰と北峰 

もう少し早ければ赤く染まった山を見れたのに・・・無念

Img_8412 刻々と変わっていく景色。暗い内から登った甲斐がありました

夏の焼岳では、写真中央に見える谷を登って北峰に登って行きますが、冬は雪崩の危険があるのでそのルートは基本的に使えません。

なので、夏は落石の為に登山が禁止されている写真左上の南峰尾根を登っていくことになります。

本当ならばこの広場に出る少し前のところで尾根に取りつくのですが、傾斜が急でトレースも無かったので、一先ずトレースが続いていた広場まで歩きます。しかしトレースはここで消えてしまった。

少し心が折れかけましたが、快晴微風の最高のコンディションで引き返す選択肢はなかったので、ワカンを装着して広場横の斜面から尾根を目指しました!

森林限界を越えるまでは、ワカン装着で膝下程度の積雪。傾斜がかなり急なので、雪を踏み固めつつ進んでいきます。ツリースポットが非常に沢山あり、何度か埋まりながらも少しずつ標高を上げて行きます。

Img_84411 森林限界付近より、朝日の当たる穂高連峰。美しすぎる。

絶景を横目に二時間ほど、森林限界を越えると雪が硬くなりだします。

Dsc_1287 こうなったのでアイゼンを装着し、最後の急登に挑みます。

Img_20180225_180513_455 山頂直下の斜面はほとんどの場所がクラストしています。

Img_8788 こちらは下山時の写真、唯一すれ違った方です

場所によってはダックウォークで登るのが厳しい場所もあり、フロントポインティングとハイダガーを併用しつつの登攀になりました。

Img_8493 斜面の西側には白山がどどんと見えています。

そして森林限界から一時間ほど、やっとのことで南峰山頂に到着しました!

Img_8518 穂高連峰をバックに登頂写真!後ろは崖。怖い

Img_861255 南峰から望む北峰、槍穂高連峰

北峰頂上の直下からはかなりの勢いで噴煙が出ていました。冬にしか見れない景色と思うと少し得した気分です。

黄色く見えるのは析出した硫黄。南峰頂上でも結構硫化水素の臭いがきつく、のどが痛くなりました。風通しが良いとは言え、長居は禁物かもしれません。

Img_8748 南峰頂上より、雪纏う笠ヶ岳。

午後になるにつれて少しずつ雲が出始めます。天気が崩れる前触れ。

Img_8619_2 こちらは霞沢岳。山頂付近は滑らかで、穏やかな山様です。

Img_86995 下山前の最後に、マイピッケルと槍穂高連峰

今回の登山は終始天候に恵まれ、風も弱かったので山頂の景色をしっかり堪能することができました!

山頂直下の斜面の下降には十分な注意が必要です。ほぼ斜面側を向いて下る位でちょうどいいかもしれません。

焼岳は北アルプスの中で、条件さえ合えば日帰りで行くことのできる数少ない山の一つであり、新雪のラッセルやピッケル、アイゼンをフル活用できるところも魅力的です!

槍穂高連峰の絶景を眺めに、是非一度は訪れてみて下さい。

松本パルコ店 スタッフ 小松

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