こんにちは。調布パルコ店スタッフです。
先日、カリマーのウェアをフィールドテストしてきました。レビューをしてみたので、参考にしてみてください。登った山は、山梨の岩殿山です。
karrimor / mountain zip-up
¥11,000
表地のメッシュ
裏地の起毛
サムホール
Octa cpcpを、編み込んでフリースにしたテクニカルフリースです。Octa cpcpを使用する事で、通気性がかなり高いミドルレイヤーです。保温性は1枚ではそこまでと言ったところですが、シェルジャケットを組み合わせる事で、通気を抑えると、かなり暖かくなるウェアです。
基本的にはミドルレイヤーですが、今回は冬のベースレイヤーで使用出来ないか、というテストをしてみました。以下、まずはメリットとデメリットを述べます。
○メリット
・通気性が高いので、オーバーヒートせず、快適に歩ける。
・シェルを上から着れば、かなり暖かくなる。低山で使用するなら、1枚持っていくウェアを減らせるかも。
・汗をかいても、しっかり吸汗してくれる。速乾性も、なかなか良い。特に表地のメッシュはかなり乾くのが早い。
○デメリット
・おそらく、高山の樹林帯では通気性が高すぎるため、レイヤリングは必須。寒い。
・生地が薄いため、ザックの相性次第では、生地が左右どちらかに寄ってくる。また、サムホールを使わないと、生地が捩れる。
・人によっては毛足のチクチクが気になる。インナーレイヤーで解決可能か?
以下、使用レポート
大月駅をスタートし、畑倉登山口へ向かいます。歩き始めは空気は冷えているように感じても、体は暖かいという不思議な感じです。ただ、歩き始めて10分ほどで袖の捩れと、生地の寄りを感じ、通してなかったサムホールに指を通しました。通すとどちらも改善されましたが、基本的にはサムホール使用が前提になりそうです。また、背中に若干のチクチクする感じがありました。個人的には気にならないレベルでしたが、人によっては不快感になるかもしれません。今回はミレーのドライナミックメッシュの上でしたが、ファイントラックのドライレイヤーの方が、チクチクは軽減されそうです。
その後、畑倉登山口から登り始めますが、登り始めると暑くなります。そうなると、素材の通気性が活きてきます。蒸れず、快適に歩けます。また、汗処理能力も高く、特に表地のメッシュはすぐ乾きます。汗を袖で拭ってから、10分ほどで乾いていました。ただ、相変わらず多少の生地の寄りは感じます。
岩殿山の山頂に到着し、見晴台で休憩します。この時、シェルを上から着ていましたが、こうすると素材の通気性が抑えられ、保温性が発揮されます。ここに来るまでのひんやりした感じはなくなり、暖かさを感じました。Octa cpcpの汎用性の高さを実感します。
ここから鎖場に行き、稚児落としを目指します。シェルを着たままでは暑いので、またベースレイヤー1枚です。汗をかいても、中の起毛生地はしっかり汗を逃がしてくれます。表のメッシュに逃がして、汗を乾かす感じではなく、起毛している裏地が吸汗し、乾かしてる感じです。そのため、汗の量が増えすぎると保水しきれなくなりそうです。冬ならば問題ないでしょう。
鎖場では特に問題はありませんでしたが、生地自体はストレッチしないため、クライミングだと使いづらいかもしれません。また、強度も高くはないので、引っ掛けたら破れると思います。通常の登山でそんなシーンはないので、問題にはなりませんが、枝などには気をつけましょう。
下山し、電車に乗りました。その時点で、既に汗は乾いており、一日中汗で不快感を感じる事はありませんでした。性能の高さは想像以上で、これから使う頻度が増える事は間違いないウェアです。1軍入りです。
以下、結論になります。
○ベースレイヤーとして使用可能。ただ、若干工夫が必要。クルーネックタイプがあるため、ベースレイヤーならこちらを推奨。ベースレイヤーとしては尖った性能のため、基本はミドルレイヤー。
まず、厚手のベースレイヤーとして使うのは問題ないですが、人によってはチクチクが気になりそうです。また、生地の寄りと捩れはベースレイヤーとしては、かなり気になります。サムホールを通せば袖は問題なくなり、ウエストベルトで寄りも軽減出来ます。しかし、ULザックなどのウエストベルトが細い物だとずれてくると思います。
通気と保温に関しては、全く問題ないです。吸汗速乾も良く、軽量と性能はかなり高いです。今回はベースレイヤー運用でしたが、ミドルレイヤー使用で、運動量の多い方ならポーラテックアルファダイレクトとの2択になると思います。使用頻度もかなり高くなりそうです。
ベースレイヤーとしての使用であれば、フルジップよりもクルーネックタイプの方が使いやすそうです。ジップがある分、更に寄ってくるのが気になるので、クルーネックならその心配もなさそうです。首周りの保温はネックゲイターでしましょう。
サイズ感ですが、ベースレイヤーにするか、ミドルレイヤーにするかで変わると思います。173cm/67kgの私だとベースならM、ミドルならLを選ぶと思います。多少手が長い事もありますが、Mだとサムホールに指を入れると、長さがギリギリです。この辺りは、店頭で試着してお選びいただければと思います。
以上がレビューになります。ミドルレイヤーながら、ベースレイヤーでも使用出来る、かなり汎用性の高いウェアです。用途によってサイズと、クルーかジップかを選んでいただければと思います。機能は間違いなく高いため、オススメ出来るウェアです。ぜひ、店頭で試してみてください。
当店では、様々なウェアを取り揃えています。何か気になる事などございましたら、スタッフがご案内させていただきます。ぜひご来店いただき、お気軽にご相談ください。
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