こんにちは。調布パルコ店スタッフです。
素材の話、第三弾という事で、今回は化繊綿のお話、その中で代表的なプリマロフトについて書きたいと思います。
▪️PRIMALOFT
おそらく、化繊中綿の中で最も有名な素材がこのプリマロフトだと思います。アメリカの軍隊がダウンに代わる保温素材の開発を企業に依頼し、誕生しました。ダウンとは特徴が異なります。
・メリット
濡れても、保温力が下がりづらい。行動着にも使用可能。
洗濯機で洗えるため、手入れが楽。気を使わずに使いやすい。
・デメリット
重量当たりの保温力がダウンに劣るため、ダウンより重くなる事が多い。
ダウンより潰れないため、若干かさばり、携行性に劣る。
種類で用途が変わるため、選ぶのに若干知識がいる。
休憩から行動中まで、様々なシーンで使用出来る事が強みです。濡れても保温力が下がり辛く、ダウンに比べると通気性もあるため、雨天時や雪山の行動中にも使用可能です。また、種類も様々で、用途によって選ぶことができます。汗をよくかく行動量の多い登山や、雪山の様に濡れる恐れが多い登山では、化繊綿を選ぶ事が多いと思います。手入れも洗濯機で洗えるため、気兼ねなく使用できます。
ただ、素材自体の保温力はダウンに劣るため、中綿の量が増える分、重量が重くなりがちでかさばります。そのため携行性ではダウンに劣ります。最近ではダウンに近い性能の素材も出てきてはいますが、未だに休憩中の保温着としては、ダウンに軍配が上がります。
また、素材の種類によって特徴が変わるため、選ぶのに特徴の把握が必要になります。この辺りは登山用品店の店員に聞けば解決はするので、自分の使用したいシチュエーションを明確に伝えましょう。
以下、素材の特徴になります。まずは、グレードが3種類です。
シルバー→スタンダードなグレード。撥水、保温、通気と一通り持ち合わせる。特筆すべき欠点のない、まさにスタンダード。登山用のウェアに使用されるのは、主にこちらか、ゴールド。
ブラック→シルバーに比べ、撥水なし。保温、通気はさほど変わらない。安価で主に街用のウェアや手袋、ネックゲイター等の小物に使用される。
ゴールド→繊維が細かく、圧縮性と保温力が高い、最高グレード。板状の素材で、独立していないため、破れても飛び出しにくい。登山用のウェアに使用されることが多く、ビレイパーカーなどはこれが多い。
値段もブラック<シルバー<ゴールドの順になります。基本的にはシルバーかゴールドのウェアを選んでいただくと思いますが、ゴールドの中で、いくつか種類があります。
ゴールドインサレーションサーモプリューム
→ダウンの羽を模した素材で、550FP相当の保温力になります。もちろん濡れに強いです。この素材を使用したウェアを試着しましたが、かなりダウンに近く軽量なため、使い勝手はかなり良さそうです。
ゴールドインサレーションクロスコア
→ゴールドの素材に、エアロゲルという樹脂素材を入れ、保温力を更に高めたモデルです。通常のモデルよりも50%近く保温力が上がっています。
ゴールドインサレーションアクティブ
→通気性が高く、保温力を持たせながら通気性も損なっていません。アクティブインサレーションに使用されることが多いです。
以上、プリマロフトについての説明と種類分けでした。最近ではダウンを模した素材の登場で、より軽量でダウンに近いウェアなども出てきています。ダウン程気を使わず使用出来るため、特に冬は頼れるウェアです。またアクティブインサレーションなら行動中も使用しやすいです。用途の違いなどは、是非店頭で質問してみてください。
当店では、様々なウェアを取り揃えています。何か気になる事などございましたら、スタッフがご案内させていただきます。ぜひご来店いただき、お気軽にご相談ください。
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