マウンテニアリング Feed

2025年2月14日 (金)

こんにちは。調布パルコ店、スタッフSです。

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皆さんは、ホームマウンテンという言葉をご存知でしょうか?捉え方は人それぞれですが、『いつでも登れる、よく登る山』または、『コースや特徴をよく知っている山』というところだと思います。ホームマウンテンがあると、様々なメリットがあります。

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1.自分の体力、実力を把握しやすい。
2.トレーニング目的で登りやすい。レベルアップが体感しやすい。 
3.コースを熟知しているため、道迷いの可能性が低い。
4.ルートを自由に選択しやすい。
5.行きやすい

1はその山にどのぐらいのペースで登っているのか、前回とどのぐらいペースや、疲労度が違うのかなど、わかりやすいため、ブランク明けなどでも選ぶ事が多くなります。

2は登り慣れた山であれば、ペース配分がしやすいため、いろいろな登り方が出来ます。時にはハイペースで登り、そのペースでコンスタントに登れるようにすれば、自ずとレベルも上がります。

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3は毎回登っていれば道をわかっているため、少し登山道を離れたら、すぐにわかるなど、道迷いの可能性は低くなります。また、道を熟知していれば地図読み訓練もはかどります。

4はいつもピストンしているルートで慣れてきたら、登りは別のルートを選んでみるなど、選択肢が広がります。その時点で、レベルアップしているという事でもあります。

5は言わずもがな。行きやすいので、何度も登ることになります。

このように、ホームマウンテンがあるメリットは多く、登り続ける事で様々な発見があります。余裕が出てくれば、自然に目を向けることも出来るようになります。

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ちなみに私のホームマウンテンは、神奈川の丹沢。特に塔ノ岳です。大倉尾根は登り続ける登山道で、体力的にもなかなかキツいルートです。ここを何度も登り、体力を付ける事で、アルプスをはじめとした様々な山に登頂出来たと思っています。毎回タイムを気にしながら、負荷を上げたり、下山ルートを変え、丹沢を楽しんでいます。

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先日も、塔ノ岳に登ってきました。今回は少し前に雪が降ったため、それも楽しみにして登りました。

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登山道の雪はほぼ無くなっていたものの、谷筋には雪が残っており、天気も良かったため絶景の塔ノ岳を楽しめました。また、登りのタイムも今までよりも速く、良いトレーニングも出来たと思います。

レイヤリング
アンダー MILLET / ドライナミックメッシュ
ベース KARRIMOR / mountain zip-up
ミドル Rab / ソフトシェル(休憩時のみ着用)
アウター Patagonia / レインウェア(着用せず)
パンツ karrimor / トレッキングパンツ

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気軽に登りに行ける、低山には低山の良さがあります。まずは低山で体を慣らし、体力を付けて、様々な山に挑戦してみてください。皆様も自分のホームマウンテンを見つけてください。登山がますます楽しくなるはずです。

当店では様々なウェアやギアを取り揃えております。また、経験豊富なスタッフもおりますので、道具や山の疑問などでお困りの事などございましたら、ぜひご来店いただき、お気軽にご相談ください。

皆様のご来店、心よりお待ちしております!!


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2025年2月12日 (水)

こんにちは。調布パルコ店スタッフです。

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(画像はイメージ)


登山を始めた方や、これから始めようとしている方は、自分の体力で大丈夫なのか、不安になるのではないでしょうか?また、忙しくてあまり山に行けなくて、体力の低下が気になる方もいるかと思います。

そんな方には、家でも出来るトレーニングをオススメしたいのですが、『そもそも登山に筋トレは必要なのか?』と言う疑問があるかと思いますし、登山者の中でも意見が分かれます。

そこで、今回は個人的な見解と、実際どうしたらいいのかを話したいと思います。

まず登山に筋トレは必要なのか、の結論からですが、『筋トレをした方がいいが、人によっては必須ではない』だと思います。

しなくていいなと思う人は、
・週5〜7で山を6〜8時間歩ける人
・20kgのザックを背負い、片足10kgの靴を履いて、一日2時間歩く人
・ヒマラヤを歩ける、自分なりのトレーニングメソッドのある人



上記の方は、特に筋トレしなくていいと思います。登山に必要な筋肉は、登山する事で最も発達します。ヒマラヤを歩くような方は、自分なりのトレーニングメソッドがあると思いますので、そのトレーニングをすればいいです。また、重い荷物や靴を履いて歩く事で、登山よりも高強度、高重量での有酸素運動をしていれば、特に筋トレはいらないと思います。



とはいえ、上記のような方はほとんどいないと思いますし、そのような方はこの文章自体を読んでないと思うので、基本的にはやった方がいい、と考えています。

そうなると、どんなトレーニングを、どのぐらいやったらいいのかになりますが、特に鍛えた方がいい部位が、以下の部位になります。その中でも優先順位が高い部分は赤字にしました。



・背中(広背筋、脊柱起立筋、僧帽筋)
・下半身(大腿四頭筋大臀筋ハムストリングス、腓腹筋)
・腰、腹部(腸腰筋、腹斜筋、腹直筋)

・肺活量、持久力(有酸素運動



まず背中ですが、ザックを支えたり、体幹を安定させて、バランスを取るために鍛えた方がいい部位になります。また、北アルプス等では岩を掴んで身体を引き上げたり、安定させるためにも必要になります。

下半身に関しては言わずもがなですが、太ももとお尻周りは、段差を登る時などで特に筋力を求められる部分なので、鍛えておいた方が良いです。ふくらはぎに関しても、鍛えておいた方が良いですが、他のトレーニングの補助として鍛えるぐらいで良いと思います。

腰、お腹周りですが、他の種目をやる事で鍛えられるので、ターゲットにしなくても構いませんが、足を上げる動作に関わる腸腰筋は上半身と下半身を繋ぐ筋肉なので、鍛えるのは必須の筋肉です。

肺活量、持久力に関しては、今更説明するのもどうかと思いますので、割愛します。

その他の筋肉も、もちろん鍛えた方が良いですが、上記の筋肉に比べれば優先順位が低いので、まずはこの辺りのトレーニングから始めてみましょう。以下に上記の筋肉を鍛える為の代表的なトレーニングを記載します。自重で出来る種目を中心に載せます。やり方はYOUTUBE等で見ていただくか、スタッフに聞きに来ていただければと思います。()の中は自重では無く、器具が必要、または器具があった方が効果的なトレーニングなので、ジムでやる事をオススメします。

・脊柱起立筋→ヒップリフト、プランク(デッドリフト、ナローグリップ懸垂)

・下半身、腸腰筋→フルスクワット、ランジ、ブルガリアンスクワット(ヒップスラスト)

・有酸素運動→HIIT(ランニング)

上記のトレーニングはあくまで基礎的なトレーニングですが、必要な筋肉を鍛えるのに最適なトレーニングになります。10回3セットから初めていただきたいですが、無理なら10回1セットからでもいいので、ぜひ続けてみてください。身体が変わり、登山の際に歩くのが楽になるはずです。徐々に強度を上げましょう。

トレーニングをすると筋肉が付きすぎるとか、体重が重くなる、ムキムキになるというような心配をする方もいると思います。ご安心ください。なりません。自重トレーニングで登山をしながら筋肥大は、個人的には不可能だと思います。また、女性は自重トレーニングで目に見える筋肥大は無理と言われています。安心してトレーニングしてください。

トレーニングに関しては、ブログでは動画を載せられないので、今後店舗のインスタグラムにストーリーやリール動画を載せていきますので、ぜひフォローをお願いいたします。

また、筋トレにはアンチエイジングの効果もあります。細かく説明すると論文みたいな長さになるので要約すると、筋トレをする事で成長ホルモンの分泌が促進される為、血行や肌が健康になる。という事です。また、基礎代謝が上がるため痩せやすくなります。

最後になりますが、登山の為だけでなく、運動習慣をつける事は人生において有益だと思います。登山の為でなくとも、少しづつ運動をしてみてはいかがでしょうか。好日山荘では登山のためだけでなく、「健康寿命延伸」の推進を行っております。好日山荘全店で、登山にまつわるトレーニングのご相談も承りますので、ぜひご相談ください。


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2025年2月 8日 (土)

こんにちは。調布パルコ店スタッフです。

2025年も1ヶ月が経ちました。昨年末に個人的な2024年のベストバイギアをブログにしましたが、今回は振り返り企画の第二弾。

2024年の山行をランキングにしてみました。BEST5形式にしますが、長くなりそうなので、5位、4位はサラッといきます。

▪️5位 雪山シーズンイン 初冬の立山

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5位はこちらにも載せた、冬の立山です。3,000m級の冬山は初めてでしたが、景色も素晴らしく、いい雪山シーズンインが出来ました。



▪️4位 日帰り八ヶ岳縦走

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4位は八ヶ日帰縦走。台風の関係で、日帰りでの縦走になりました。
八ヶ岳山荘を出発し、阿弥陀岳〜赤岳〜権現岳〜編笠山と歩き、観音平に下山。中々にハードなコースでしたが、雨にも当たらず、楽しい山行でした。



▪️3位 年越し登山 冬の天狗岳

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3位は冬の八ヶ岳、天狗岳。大晦日に黒百合ヒュッテに一泊し、初日の出を見ながら天狗岳に登ってきました。

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初日は渋の湯から黒百合ヒュッテへ。雪が少なく、少し不安でした。黒百合ヒュッテは最近改装し、中が綺麗で暖かく、一度もダウンを着用しないほど。通年営業で、宿泊にもオススメな山小屋です。大晦日という事で、夜はコンサート等のイベントもあり、楽しい山小屋泊でした。

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二日目は前日に雪が降ってくれたので、雪山を楽しめました。風が強くなっていましたが、東天狗岳へ登り、西天狗岳へ。そこから唐沢鉱泉を経由して下山しました。

初日の出も見れて、雪の八ヶ岳を楽しむ事も出来た、素晴らしい登り納めと登り始めでした。



▪️2位 南アルプス深部縦走 聖岳〜赤石岳〜荒川中岳〜悪沢岳

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2位は、2泊3日の南アルプス縦走。聖岳から悪沢岳まで縦走しました。

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初日はバスの関係でスタートが遅くなり、聖岳までの登りがかなりキツかったです。到着した避難小屋の屋根も半分落ちかけている中眠るなど、全体的にハードでした。

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2日目は晴天の中、急登を登り赤石岳に登頂。素晴らしい眺めに感動しながら、荒川中岳までの登りも乗り切り、中岳避難小屋に宿泊しました。夕日も綺麗に見えて、まさに最高の1日でした。

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3日目は生憎、ガスガスの中でしたが、最終目的地の悪沢岳に登頂し、そのまま椹島まで下山しました。

雷鳥にも出会い、天気にも恵まれ、素晴らしい山行になりました。1位と迷いましたが、強いて言うと、交通アクセスが悪いというところ。特に昨年は椹島までは、東海フォレストのバスしか入れず、スタートが遅くなったりと、初日の苦戦の原因になったので、2位にしました。

それでも、最高の3日間でした。皆様にもオススメしたいルートです。



▪️1位 穂高連峰縦走 西穂〜ジャンダルム〜奥穂〜前穂

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1位は北アルプス、1泊2日の穂高連峰縦走。北アルプス最難関縦走路、ジャンダルムに行ってきました。

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天気の関係で、予定していた2泊3日から1泊2日に変更。時間の関係でロープウェイが使用出来ず、上高地から西穂高岳へ登り、初日からジャンダルムに突入しました。

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西穂高岳から先は逆層スラブ等、危険な岩場が続きますが、落ち着いていけばホールドや、ステップはしっかりあるので、ルートファインディングを確実にし、無事にジャンダルム登頂を出来ました。ジャンダルムから先もロバの耳、ウマノセと難所が続きますが、引き続き落ち着いて超え、奥穂高岳に。その後、初日の宿泊場所、穂高岳山荘に到着。一応、近くの涸沢岳も登りました。

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2日目は吊り尾根を通り、前穂高岳へ。前穂高岳山頂直下は急な岩場なので、気をつけて登り、登頂。その後、重太郎新道を下り、岳沢小屋へ。この辺りで、猿に猛スピードで周囲を回られ、怖くなって熊鈴を鳴らしながら、急いで上高地へ下りました。

こちらを1位にしたのは、2024年最大の目標にしていた山だった事と、リスケしてまで行った甲斐があった事です。登山を始めて、憧れていたジャンダルム。こちらに登れた感動は、筆舌に尽くし難いものでした。結局、天気も最高で、最高の思い出になったこちらを1位にしました。

以上、2024年の山行ランキングでした。皆様も山行を振り返ってみてはいかがでしょうか。また、今回の山行を見て、参考にしていただければ嬉しく思います。


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2025年1月26日 (日)

こんにちは。調布パルコ店スタッフです。

素材の話、第三弾という事で、今回は化繊綿のお話、その中で代表的なプリマロフトについて書きたいと思います。

▪️PRIMALOFT

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おそらく、化繊中綿の中で最も有名な素材がこのプリマロフトだと思います。アメリカの軍隊がダウンに代わる保温素材の開発を企業に依頼し、誕生しました。ダウンとは特徴が異なります。

・メリット
濡れても、保温力が下がりづらい。行動着にも使用可能。
洗濯機で洗えるため、手入れが楽。気を使わずに使いやすい。

・デメリット

重量当たりの保温力がダウンに劣るため、ダウンより重くなる事が多い。

ダウンより潰れないため、若干かさばり、携行性に劣る。

種類で用途が変わるため、選ぶのに若干知識がいる。

休憩から行動中まで、様々なシーンで使用出来る事が強みです。濡れても保温力が下がり辛く、ダウンに比べると通気性もあるため、雨天時や雪山の行動中にも使用可能です。また、種類も様々で、用途によって選ぶことができます。汗をよくかく行動量の多い登山や、雪山の様に濡れる恐れが多い登山では、化繊綿を選ぶ事が多いと思います。手入れも洗濯機で洗えるため、気兼ねなく使用できます。

ただ、素材自体の保温力はダウンに劣るため、中綿の量が増える分、重量が重くなりがちでかさばります。そのため携行性ではダウンに劣ります。最近ではダウンに近い性能の素材も出てきてはいますが、未だに休憩中の保温着としては、ダウンに軍配が上がります。

また、素材の種類によって特徴が変わるため、選ぶのに特徴の把握が必要になります。この辺りは登山用品店の店員に聞けば解決はするので、自分の使用したいシチュエーションを明確に伝えましょう。

以下、素材の特徴になります。まずは、グレードが3種類です。

シルバー→スタンダードなグレード。撥水、保温、通気と一通り持ち合わせる。特筆すべき欠点のない、まさにスタンダード。登山用のウェアに使用されるのは、主にこちらか、ゴールド。


ブラック→シルバーに比べ、撥水なし。保温、通気はさほど変わらない。安価で主に街用のウェアや手袋、ネックゲイター等の小物に使用される。

ゴールド→繊維が細かく、圧縮性と保温力が高い、最高グレード。板状の素材で、独立していないため、破れても飛び出しにくい。登山用のウェアに使用されることが多く、ビレイパーカーなどはこれが多い。

値段もブラック<シルバー<ゴールドの順になります。基本的にはシルバーかゴールドのウェアを選んでいただくと思いますが、ゴールドの中で、いくつか種類があります。

ゴールドインサレーションサーモプリューム

→ダウンの羽を模した素材で、550FP相当の保温力になります。もちろん濡れに強いです。この素材を使用したウェアを試着しましたが、かなりダウンに近く軽量なため、使い勝手はかなり良さそうです。

ゴールドインサレーションクロスコア
→ゴールドの素材に、エアロゲルという樹脂素材を入れ、保温力を更に高めたモデルです。通常のモデルよりも50%近く保温力が上がっています。


ゴールドインサレーションアクティブ

→通気性が高く、保温力を持たせながら通気性も損なっていません。アクティブインサレーションに使用されることが多いです。

以上、プリマロフトについての説明と種類分けでした。最近ではダウンを模した素材の登場で、より軽量でダウンに近いウェアなども出てきています。ダウン程気を使わず使用出来るため、特に冬は頼れるウェアです。またアクティブインサレーションなら行動中も使用しやすいです。用途の違いなどは、是非店頭で質問してみてください。

当店では、様々なウェアを取り揃えています。何か気になる事などございましたら、スタッフがご案内させていただきます。ぜひご来店いただき、お気軽にご相談ください。


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2025年1月24日 (金)

こんにちは。調布パルコ店スタッフです。

先日、カリマーのウェアをフィールドテストしてきました。レビューをしてみたので、参考にしてみてください。登った山は、山梨の岩殿山です。

karrimor / mountain zip-up

¥11,000

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表地のメッシュ

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裏地の起毛

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サムホール

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Octa cpcpを、編み込んでフリースにしたテクニカルフリースです。Octa cpcpを使用する事で、通気性がかなり高いミドルレイヤーです。保温性は1枚ではそこまでと言ったところですが、シェルジャケットを組み合わせる事で、通気を抑えると、かなり暖かくなるウェアです。

基本的にはミドルレイヤーですが、今回は冬のベースレイヤーで使用出来ないか、というテストをしてみました。以下、まずはメリットとデメリットを述べます。

○メリット
・通気性が高いので、オーバーヒートせず、快適に歩ける。
・シェルを上から着れば、かなり暖かくなる。低山で使用するなら、1枚持っていくウェアを減らせるかも。
・汗をかいても、しっかり吸汗してくれる。速乾性も、なかなか良い。特に表地のメッシュはかなり乾くのが早い。

○デメリット
・おそらく、高山の樹林帯では通気性が高すぎるため、レイヤリングは必須。寒い。
・生地が薄いため、ザックの相性次第では、生地が左右どちらかに寄ってくる。また、サムホールを使わないと、生地が捩れる。
・人によっては毛足のチクチクが気になる。インナーレイヤーで解決可能か?

以下、使用レポート

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大月駅をスタートし、畑倉登山口へ向かいます。歩き始めは空気は冷えているように感じても、体は暖かいという不思議な感じです。ただ、歩き始めて10分ほどで袖の捩れと、生地の寄りを感じ、通してなかったサムホールに指を通しました。通すとどちらも改善されましたが、基本的にはサムホール使用が前提になりそうです。また、背中に若干のチクチクする感じがありました。個人的には気にならないレベルでしたが、人によっては不快感になるかもしれません。今回はミレーのドライナミックメッシュの上でしたが、ファイントラックのドライレイヤーの方が、チクチクは軽減されそうです。

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その後、畑倉登山口から登り始めますが、登り始めると暑くなります。そうなると、素材の通気性が活きてきます。蒸れず、快適に歩けます。また、汗処理能力も高く、特に表地のメッシュはすぐ乾きます。汗を袖で拭ってから、10分ほどで乾いていました。ただ、相変わらず多少の生地の寄りは感じます。

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岩殿山の山頂に到着し、見晴台で休憩します。この時、シェルを上から着ていましたが、こうすると素材の通気性が抑えられ、保温性が発揮されます。ここに来るまでのひんやりした感じはなくなり、暖かさを感じました。Octa cpcpの汎用性の高さを実感します。

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ここから鎖場に行き、稚児落としを目指します。シェルを着たままでは暑いので、またベースレイヤー1枚です。汗をかいても、中の起毛生地はしっかり汗を逃がしてくれます。表のメッシュに逃がして、汗を乾かす感じではなく、起毛している裏地が吸汗し、乾かしてる感じです。そのため、汗の量が増えすぎると保水しきれなくなりそうです。冬ならば問題ないでしょう。



鎖場では特に問題はありませんでしたが、生地自体はストレッチしないため、クライミングだと使いづらいかもしれません。また、強度も高くはないので、引っ掛けたら破れると思います。通常の登山でそんなシーンはないので、問題にはなりませんが、枝などには気をつけましょう。

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下山し、電車に乗りました。その時点で、既に汗は乾いており、一日中汗で不快感を感じる事はありませんでした。性能の高さは想像以上で、これから使う頻度が増える事は間違いないウェアです。1軍入りです。

以下、結論になります。
○ベースレイヤーとして使用可能。ただ、若干工夫が必要。クルーネックタイプがあるため、ベースレイヤーならこちらを推奨。ベースレイヤーとしては尖った性能のため、基本はミドルレイヤー。



まず、厚手のベースレイヤーとして使うのは問題ないですが、人によってはチクチクが気になりそうです。また、生地の寄りと捩れはベースレイヤーとしては、かなり気になります。サムホールを通せば袖は問題なくなり、ウエストベルトで寄りも軽減出来ます。しかし、ULザックなどのウエストベルトが細い物だとずれてくると思います。



通気と保温に関しては、全く問題ないです。吸汗速乾も良く、軽量と性能はかなり高いです。今回はベースレイヤー運用でしたが、ミドルレイヤー使用で、運動量の多い方ならポーラテックアルファダイレクトとの2択になると思います。使用頻度もかなり高くなりそうです。

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ベースレイヤーとしての使用であれば、フルジップよりもクルーネックタイプの方が使いやすそうです。ジップがある分、更に寄ってくるのが気になるので、クルーネックならその心配もなさそうです。首周りの保温はネックゲイターでしましょう。

サイズ感ですが、ベースレイヤーにするか、ミドルレイヤーにするかで変わると思います。173cm/67kgの私だとベースならM、ミドルならLを選ぶと思います。多少手が長い事もありますが、Mだとサムホールに指を入れると、長さがギリギリです。この辺りは、店頭で試着してお選びいただければと思います。

以上がレビューになります。ミドルレイヤーながら、ベースレイヤーでも使用出来る、かなり汎用性の高いウェアです。用途によってサイズと、クルーかジップかを選んでいただければと思います。機能は間違いなく高いため、オススメ出来るウェアです。ぜひ、店頭で試してみてください。

当店では、様々なウェアを取り揃えています。何か気になる事などございましたら、スタッフがご案内させていただきます。ぜひご来店いただき、お気軽にご相談ください。


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2025年1月17日 (金)

こんにちは。調布パルコ店スタッフです。

先日、フリースの素材についてブログを書きましたが、今回は主にダウンについて書きたいと思います。

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インサレーション(保温着)の代表的で、真っ先にあがるのが、ダウンではないでしょうか。街着でも着ている人が多く、冬の時期には購入に来る方も多数います。ただ、意外に特徴は知らない方も多いのではないでしょうか?

・メリット
グラム数あたりの保温力が高く、軽い。
小さく収納出来るため、携行性が高い。

・デメリット
濡れると保温力低下。行動着には向かない
手入れが若干面倒

テント泊や好天時の休憩中に着用する事が多くなります。軽くて暖かく、保温力が高いため、防寒ウェアとしてよく選ばれます。特に真冬のテント泊等で荷物が増えると、軽量で小さく収納出来るダウンは重宝します。キャンプでは運動量が少ないため、ダウンを選ぶことになると思います。

ただ、水濡れに弱く、一度濡れると保温力が極端に低下します。これは雨や雪のみならず、自分の汗による濡れも原因になります。モデルによっては生地やダウン自体に、撥水加工をしているモデルもありますが、基本的には行動中には着用せず、休憩時に着るウェアになります。また、家で洗濯する際は洗剤が専用の物が必要だったり、クリーニングに出した方が良かったりと、手入れが若干面倒です。

○フィルパワーとは?(以下FP)
一般的にFPが高い製品が暖かいと思われていますが、これには若干の注意が必要です。
FPとはグラムあたりの羽毛の膨らみ具合(かさ高)の数値で、数値が高いほど空気を含み、保温力が高くなります。そのため、数値が高いと、少ない量で保温力が高く、軽量なダウンになります。ただ、FPが低くても、ダウン量が増えれば、多少重量が増えても暖かくなるという事でもあり、一概にFPだけで判断は難しいです。
一般的に650FP以上が高品質と言われており、登山ブランドのダウンに関しては、650FP以上の商品が主になっています。

○ダックダウン グースダウン

ダウンというくくりでも、ダックダウンとグースダウンがあります。ダックダウンはアヒルの羽毛で、グースダウンはガチョウの羽毛です。一般的にはグースダウンの方が高品質と言われており、高価になっています。中にはホワイトグースという超高級ダウンを使用しているブランドもあります。

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○フェザー

ダウンウェアの表示を見ると、フェザーの表記がありますが、フェザーはかさ高が高くなり、型崩れを防ぎます。保温はダウンが担う部分が大きくなりますが、フェザーも欠かせない素材です。

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以上、ダウンについての説明でした。最近ではダウンと化繊の混合のウェアが出ていたり、ダウンウェアの素材でなく、裏地に熱反射する生地を使用し保温力を高めるウェアなども出てきています。使用や手入れに気を使う部分はありますが、冬はもちろん、夏のテント泊等でも頼れるウェアです。是非一度使用してみてください。

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2025年1月11日 (土)

こんにちは。

冬の登山に欠かせないウェアが、保温着、いわゆるインサレーションと呼ばれるウェアです。主な素材として、フリース、化繊綿、、ダウンの3分類になると思います。

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その3分類に関しては皆様もご存知だと思いますが、その細かい素材の分類はわかるようでわからない、という方も多いのではないかと思います。今回は、その中でフリースによく使用される、ポーラテックとオクタの二つの素材について、大まかに説明したいと思います。


▪️POLARTEC
今当たり前に着られているフリース。この歴史はポーラテックから始まりました。パタゴニアとの共同開発で開発されました。今は主にフリースやアクティブインサレーション、ベースレイヤーに使用されています。2つのカテゴリーは、以下。

○インシュレーションカテゴリー
アルファダイレクト、アルファ、ハイロフト等
左から通気性に優れ、右にいくにつれ、保温性に優れています。速乾性にも優れているため、保温力が落ちづらいです。私もアルファダイレクトのウェアを使用していますが、夏の高山から冬山まで、オールシーズン欠かせないウェアです。(以下の写真がアルファダイレクト素材)

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○ベースカテゴリー
パワーグリッド、パワーストレッチ
パワーグリッドは、格子状に素材を配置する事で、肌当たりが良く、線から通気するため保温と通気のバランスが良好です。パワーストレッチは4方向に伸びる、運動量の多いユーザーに人気の素材。どちらも冬向けのベースレイヤーになります。


▪️Octa
日本の企業、帝人フロンティアが開発した化繊素材。その登場以降、市場に多くの製品が出て、大きなインパクトを与えました。
特徴は中を空洞にした、8本足の配列のタコ足型のポリエステル素材。中空部が通気しつつ、保温もするため、バランスが取れています。また、速乾性にも優れており、今では各メーカーから様々な製品が発売されています。カテゴリーは、以下2つ。

○Octa

表面はニット素材で裏がループ状になっており、保温性と通気性のバランスを取ったタイプです。特に保温性が高く速乾性があり、軽量な為、アクティブフリースに最適な素材です。(以下写真)

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○Octa cpcp

表面がメッシュで、裏がOctaのループを崩したような起毛をしています。Octaよりも通気性に特化しており、さらに軽量なタイプになります。速乾性も高い為、ミドルレイヤーのみならず、雪山でのベースレイヤで使用するユーザーもいる様です。(以下写真)

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代表的な2つの素材をご紹介しました。どちらも使用したことがありますが、シチュエーションによって使用するウェアが変わります。どちらも機能は素晴らしい為、ご自身に合った物を選んでいただければと思います。

今後、他の化繊素材やダウンについても解説していきたいと思いますので、よろしければご覧ください。

当店では、様々なウェアを取り揃えています。何か気になる事などございましたら、スタッフがご案内させていただきます。ぜひご来店いただき、お気軽にご相談ください。


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2025年1月10日 (金)

こんにちは。調布パルコ店スタッフです。

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皆様は、もう登り初めはしたでしょうか?私は1日の深夜から初日の出を見に、丹沢へ登りにいきました。

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今回は渋沢駅から歩いて30分ほどの場所にある、出雲大社相模分祠で初詣を済ませ、そこから歩き始めました。

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渋沢駅から大倉までは普段なら、1時間に2本ほどバスが出ていますが、もちろんこの時間には運行していないため、徒歩で大倉まで向かいます。ほぼ平坦な舗装路で、車も少ないです。しかし、この日は同じ目的の登山者が多く、夜道も特に問題なく、大倉に着きました。大倉は土日の昼間並の人出でした。

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そこからは、深夜の大倉尾根を登っていきます。相変わらずのキツさですが、この日は初日の出を見に来た登山者も多かったため、珍しい雰囲気の中歩きました。途中の見晴茶屋からは市街地がうっすら見えます。

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花立山荘直下に来ると、木々が低くなり、市街地が見えます。湘南の夜景が一望出来、これを見る度にナイトハイクの魅力を感じます。また、ここで立ち止まり、ライトを消して空を見上げてみると、星が綺麗に見えます。高い所から見る星々は、毎回感動を覚えます。iPhoneでは上手く撮影できないのが残念ですが、機会があればぜひ見てほしいです。

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この後も登り続けると、塔ノ岳の山頂に着きます。展望が素晴らしい山なので、毎年、初日の出を見に来る登山者で賑わう山のため、4時ごろから既に多くの人がいました。二年前にここで初日の出を見ていたため、今回はここではなく、三ノ塔が目的地のため、ここから表尾根を歩きます。

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丹沢表尾根はヤビツ峠から塔ノ岳へと伸びる尾根です。このルートはアップダウンが多くあり、鎖場や痩せ尾根もあるなど、初心者のステップアップにオススメのルートです。また、木々の背が低いため、見晴らしも良く、天気が良い日にぜひ歩いてみていただきたいです。

暗い中を歩くので、慎重に足元を確認しながら歩きます。特に鎖場や痩せ尾根は滑落の危険性もあるので、いつもよりゆっくり歩いて、何座か通過し、三ノ塔に到着しました。

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三ノ塔は綺麗な避難小屋があり、そこで休憩しながら日の出を待ちました。三ノ塔は360°パノラマで、塔ノ岳ほど人が多くなく、落ち着いた雰囲気でした。南アルプスまで見えるこの山頂へは、ヤビツ峠からアクセスでき、途中危険個所も無いので、ぜひ訪れていただきたい山です。

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天気がよかったので、初日の出も綺麗に見え、赤富士も見事の一言です。いい一年のスタートが切れました。

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その後はヤビツ峠に下山し、バスまで時間があったので、蓑毛まで下りました。

このルートは舗装路歩き含め、20km越えのコースで、歩き応えがありましたが、初日の出を含め、いい登り初めになったと思います。ただ、いかんせん深夜は寒かったため、歩く際のレイヤリングは重要です。

レイヤリング

アンダー MILLET / ドライナミックメッシュ

ベース marmot / 長袖ベースレイヤー

ミドル Rab / テクニカルフリース(常に着用)

シェル Rab / ソフトシェル (塔ノ岳から三ノ塔までと休憩中着用)

アウター Patagonia / レインウェア(休憩中着用)

パンツ MILLET / TYPHON WARM ST TREK PANT(旧モデル)

ナイトハイクは防寒はいつも以上にして登山することが必要です。また、ご来光を待つ間等、停滞時間が長い場合は、防寒小物が増えます。今回も、日の出を待つ時間が一番寒かったです。当店では様々なウェアや小物を取り揃えております。道具や山の疑問などでお困りの事などございましたら、ぜひご来店いただき、お気軽にご相談ください。


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もっと深く山の事を知りたい。もっと難しい山に登りたい。

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2025年1月 8日 (水)

こんにちは。

本日は、期間限定お買い得商品のご紹介です。

LA SPORTIVA / TRANGO TOWER GTX

¥63,800→¥44,000

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アルプスを歩いていると、良く見るこちらのシューズは、名品の多いスポルティバのシューズの中でも、フラッグシップモデルとも言えるモデルです。

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ソールの剛性とアッパーとのバランスがよく、岩稜帯での安定感に優れます。長期間の縦走や、岩稜帯での歩行での信頼性の高い登山靴です。

そして、足首周りが3Dフレックスという、柔らかく動かしやすい造りになっています。また、ソールの先端はクライミングゾーンがあります。これにより、テクニカルな岩場での立ち込みやグリップしやすく、穂高連峰の岩場等でも、安定しやすい登山靴です。

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後ろコバがあるため、セミワンタッチアイゼンが装着出来、残雪期や雪渓歩きも苦にしません。

このように、どんなシチュエーションでも頼もしい、オールマイティな登山靴となっています。

こちらのライトアルパインシューズが期間限定で、このお値段となっています。物価高で登山用品も値上がりする中、この額でこのシューズが購入できる機会は、あまりないです。足が合えば素晴らしい商品なので、是非店頭にて試履きし、その性能を実感してください。

当店ではその他にも、エントリーモデルから、アルパインシューズまで、様々なシューズを取り揃えております。ぜひご来店いただき、お気軽にご相談ください。


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2025年1月 5日 (日)

皆様、新年いかがお過ごしでしょうか。登り初めをされた方、これから登り初めをする方、多数いらっしゃると思います。今回はそんな方々にお得なセールのご紹介です。

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昨日までの第一弾に続き、新春特別企画といたしまして

店内定価の商品15%オフ!

(食品、書籍、燃料、セール品、お取り寄せ品は対象外)

さらに!

クリアランス品ポイント5倍!!

例えば・・・

税抜き2万円のクリアランス商品を買ったら・・・

通常会員様は2000ptゲット☆

プレミアム会員様は2400ptゲット☆

※通常ポイント2%または4% + スペシャルポイント8%

スペシャルポイントの有効期限は進呈日の翌月同日までとなります。

お年玉ポイント山分けキャンペーンも同時開催☆

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皆様のご来店心よりお待ちしております☆


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